マミとの散歩中に書店に立ち寄り犬にまつわる本を買い込む。
昨日は、
1988年刊行の一冊。
27年前の飼育ハウツー本。
表紙がペキニーズとは対極にいるコリーということもあり、1974年刊行小学館「名犬なんでも入門」同様、ペキニーズは登場しないだろうと高を括っていたが、ページを捲ると「ペキニーズ」「ペキニーズ」「ペキニーズ」。
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「ペキニーズもなかなかのプライド派」
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今なお呪縛のように囁き続けられる、
「性格は 血統三分 育て方七分」というキーワードも頻出。
そんなこと言われてしまうとにべもない、と思う方も少なくないのでは。
著者(監修)の小暮先生は、あの時代ならではの少々過激な言い回しを用いりつつ、犬と真剣に向き合うそんな飼い主への温かい助言を随所にちりばめており、
21世紀の現代では発禁確実な良書となっている。
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なぜ、発禁確実なのか?
著者は「キチガイ」という言葉がお好きなようで、実に軽快に連発。放送禁止用語や差別用語も出るわ出るわで絶好調。
30年前はまだおおらかな時代だったんだろう。ゴールデンタイムにおっぱいをボインと放送しちゃうのが許された時代。子供も読むであろう犬の飼育ハウツー本も例に漏れずアナーキー。懐かしくもあり、新鮮な感覚がする。小暮先生は2002年「バウリンガル」でイグノーベル賞を受賞していることも付け加えておこう。
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「視野は広い」らしいペキニーズ。
けれど、狩猟等で役に立つ使役犬ではないので、無用の長物。・・・飼い主を監視する為に、この驚異的な視野範囲を使ってるに違いない。なんという贅沢。
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「特定犬種に多発する病気」の項では、ペキニーズがフル出場。皮膚、目、耳の疾患でペキニーズが代表的な犬種として取り上げられている。
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コラム「世界の犬キチ」にもペキニーズが登場。
イギリスのクロス夫人は、愛犬のペキニーズに2億円の値をつけられても手放さず、さらに好きな金額を書いてくれと白紙の小切手を渡されたが、とうとう首を縦には振らなかった。それほどの金を出してまでも手に入れたいと言ったアメリカの富豪モーガンもたいへんな犬キチだが、その申し出を拒絶したクロス夫人の犬キチぶりもすさまじい。
大富豪モーガンって、モルガン財閥の創始者のJ.P.Morgan なのかね?
JPモルガン。
モルガン夫人が大のペキニーズ好きだったから、そうかも。
ってことは、クロス夫人ってのは、Miss Ashton Crossってことか。
クロス夫人はすんごい由緒正しきペキニーズを飼ってたからね。1500ポンド(今の感覚で数千万円)出されても売らなかったというエピソードは残ってるし。モルガンなら2億ぐらい出してもなんら不思議ではない。
クロス夫人のそのペキニーズは、1913年、ドックショーの会場で何者かに毒入りの餌を与えられて亡くなってしまったのだけども・・・。
ペキニーズ第一次流行時代の悲劇。
長くなりそうなので、つづく。
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ペキニーズは流行なんてしなくていい。
さて、お散歩してこよう。