Q&A1352 30歳、第2子希望、重度の子宮内膜症 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 夫婦ともに30歳、第2子希望

4歳の息子が1人います。息子のときも授かるまで2年ほどかかりましたが、自然妊娠致しました。

2年ほど前に第2子をクロミッド療法、3週期目で妊娠したのですが、デュファストンを飲み終えて1週間後あたりから出血し、流産し手術を受けました。

デュファストンは心拍確認までのみつづけるべきだったのでしょうか。カバサールもその時は妊娠したらやめましょうと言われましたが今後妊娠した際はデュファストンとカバサールをいつまで飲むべきなのか教えて頂きたいです。
またその後左に卵巣腫瘍が見つかり8センチほどで、CA125が720.5あり手術を受けることにしました。術後、医師から子宮内膜症の癒着がかなり激しく、腸に子宮・卵管,卵巣がくっついて重度の子宮内膜症であると告げられました。生理痛はかなり酷くて、性交痛・排便痛もありました。なので手術してよかったのかなとは思っているのですが、医師から人工授精を飛ばして体外受精をすぐに受けたほうがいいと言われました。やはり先生もそのように思いますでしょうか。また体外受精をする際、子宮内膜症が重度の患者はショート方やロング法などがありますがどの方法が最適でしょうか。卵巣を手術してしまうと体外受精でも成功率はかなりおちてしまうのでしょうか。
そして私は高温期5日目でプロゲステロンが18なのですが、高温期は黄体ホルモンを補わなくても 大丈夫でしょうか。

 

A デュファストンは通常2週間程度服用して中止します。カバサールは妊娠したら中止します。

子宮内膜症の有無によつて、体外受精の妊娠率は変わりません。体外受精は子宮内膜症のマイナスポイントを全て打ち消してくれる治療ですので、人工授精を飛ばす方が良いです。また、刺激に適切な薬剤の選択は、AMHと年齢から決定します。

黄体ホルモンは、体外受精では必ず補充しますので、普段のホルモン値とは関係ありません。