嬉しい報告:リプロ大阪での不育治療 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

ご回答のお礼と報告が遅くなり申し訳ありません。2月に無事出産致しました。
 

ご回答いただいた頃には、かかっていた産科の方でバイアスピリンを28週以降も出してもらえたのと、プロテインSは検査し続けもらえて32wで49%でしたので、ヘパリンは大丈夫かなと思い、その後ご相談にあがることは致しませんでした。

おそらく先生のご指示通りヘパリンは16週、バイアスピリンは28週でも問題なかったのかもしれません。けれど、先生が「希望があればヘパリンを継続します」と言ってくださったのは、2017.2.23「
Q&A1375 プロテインS活性低下が心配です」の方へのご回答のように、この妊娠にかける想いをわかってくださったのですね。
 

私の場合は第一子を亡くした原因が胎児側なので、私の数値でヘパリンを16週以上継続するのはまさに過剰治療ということになるでしょう。でも、次は不育が原因で失ってしまったら?と考えると怖くて怖くて、頭がおかしくなりそうでした。そういう気持ちをわかってくださるお医者様がいるということが本当にありがたいです。

不育症の方は初期流産の方から臨月での死産された方まで、悲しい経験をされた方が多いと思います。二度と同じ思いをしたくない、だけど失ったからこそわが子というものがどれほど愛しいものかを知って、恐怖心を持ちながらも今度こそはと妊娠・出産に挑んでいます。また不妊治療で妊娠した場合、苦労して苦労して授かった命です。2017.2.23「
Q&A1375 プロテインS活性低下が心配です」の先生のご回答は、私たちの気持ちをわかってくださっていると涙がでるほど嬉しかったです。

私は今回、無事に出産できたので、経済的な理由で次子は望みません。ですが今後の人のためにお願いが…。リプロ大阪に不育専門外来を作ってほしいのです。妊娠中も通える様な。不妊クリニックなのでお腹の大きい妊婦さんが出入りするのは辛い方もいらっしゃいますし、私も実際そうでしたので本当に配慮されているなと思います。が、卒業後、地方などの産科では不育に関する知識がないために不安になることがあります。私の通っていた病院はNICUもある総合病院でしたが、抗PE抗体は検査できませんでした。まだまだわかっていない領域だからこそ、安心して相談ができる場所がほしいのです。数々の不育クリニックを渡り歩いた方が「関西の不育はリプロ!」とおっしゃっていました。私もそう思います。どうか妊娠中も先生方と直接お会いして相談できる場を…。勝手なことを申しましたが、お心に留めてくだされば…。

着床前スクリーニング検査をしても化学流産を繰り返したことから、貴院にてセカンドオピニオンをし、的確なご指示のおかげで授かった命。プロテインSや抗PE抗体による不育を見つけてくださらなかったら流産していたかもしれない命。先生に与えて頂いた命を大事に大事に育てていこうと思います。