セルティック - マザウェル (2-1)

■総評
ここ最近はいつもそうだが、レンジャーズ戦(強豪相手)以外の時の低調なパフォーマンスが今日も続いた。
攻守に運動量に乏しく、前へ押し上げることもしないため、中盤が間延びし、相手プレスの格好の餌食となった。

マックギーディーも中村も、体格でキープできるタイプではないため、おのずとボールは両FW(ヘッセリンク、マクドナルド)へのロングボールが多くなる。

だが、距離が長すぎるのと、相手に読まれてる中での縦パスが簡単に通るはずもなく、ボールの収まりどころが無いまま奪われて、終始カウンターを受け続けることになった。

攻撃時にもDFラインが低いのは完全にマクマナス不在の影響が出ており、バルデも基本技術が低いため、ミスパスか、前線への不安定なロングボールばかりで、DFからのビルドアップを望む中村とは噛み合わず、存在感を出せずに時間が過ぎていった。

そして案の定 後半に先制点を許してしまう。
このシーンでは右サイドからの早いクロスに対してバルデがまったく予測できておらず、マクマナス不在の穴が見事に失点に繋がったといえる。
とは言え、ゾーンをカバーするという意識が弱いセルティックDFでは誰が出ていても同じだったかもしれないが・・・

先制されてから、ようやく焦り始めたセルティックは一気にカウンターを仕掛け、マクギーディーの突破からのクロスが右サイドに居たフリーの中村の足元へと届く。
この試合唯一と言っていい「サイドチェンジ」が成功したシーンであった。
そしてフリーの中村がクロスを上げ、いいタイミングで飛び込んだマクドナルドがヘディングで同点ゴール!

ここにきてマクドナルドの復調は非常に頼もしい。
身長が無いなかでもタイミング良く競り勝ってのヘディングゴールであった。

しかし、ここでゴードンストラカン監督が何を血迷ったか、中村に変えてStブラウンを投入・・・
勝たないと優勝の望みがない試合で、残り短い時間で結果を出すには中村のセットプレーは大きな武器だと思ったのだが…
たとえ試合中の貢献度がいつもより高くなかったとは言え、アシストのシーンでも違いを見せており、不可解な交代であった。
もしかしたら先週痛めた足の怪我の影響があったのかもしれない・・・
そうでなければ、もしこのまま引き分けてしまえば確執が残るかもしれない、とまで考えた。

しかし、後半も残り時間が短くなってきたところで、ロブソンの低く早いCKが、サマラスの頭にピシャリ!
サマラスは上手そうなボールの持ち方をするが、意外と不正確なプレーが多く、シュート精度もイマイチで、背が高いわりにフィジカルプレー満載というわけでもなく、かといって細かく走り回るタイプでもなく・・・なんとも特徴が分からない選手なのだが、不思議と点は取っている。

そしてこの1点を守りきって2-1で逆転勝利。

この試合では敵のプレスをかわすための常套手段であるサイドチェンジがほとんど見られなかった。
相変わらず前に急ぎすぎなチームメイトと、ビルドアップを図る俊輔との温度差も気になった。

それでも3連覇の優勝に向け、勝ち続けてることは収穫だろう。

ハートリー、ロブソンらがチームにフィットし始め、マックギーディー、マクドナルドが復調・・・
いい材料は多いのだが、後は精神力の問題か。

シーズン終盤、疲労がたまるところだが、レンジャーズよりもはるかに楽なスケジュールで残り2試合、しっかりと勝って レンジャーズの行方を見守りたい。


■選手評価
ボルツ    7.5 抜群の安定感
コルドウェル 5.0 今日は不安定
バルデ    2.0 危ういプレーが多く
ネイラー   4.5 MFへのフォロー少なく
⇒ウィルソン -  判断材料なし
ヒンケル   5.5 それなりの動きと質を見せた

ハートリー  6.0 及第点。攻守に奮闘
ロブソン   5.5 評価がブレる。攻守に貢献したがラフプレーは減点
中村     5.5 アシストで最低限の結果を残す
⇒Stブラウン 5.0 見せ場少なく
マクギーディー5.0 良く動いていたが貢献度は低かった

マクドナルド 6.0 抜群の決定力。だがキープに難
VOへセリンク 3.0 運動量少なくポスト役にもなれず
⇒サマラス  6.0 得点はさすがの運。
         ミスが目立ったが攻撃に良く絡んでいた

ストラカン監督 5.0 
最低限の結果(勝利)は手にしたが、バタバタ感は否めない。
ダービーで連勝したときの強さや連動性は見られなかった。
采配にも疑問は残るが、結果を出した以上肯定すべきだろう…

残るは2戦。ぜひとも連勝してほしい