中村俊輔の引退が発表された。

 

希代のファンタジスタ

魔法の左足

少しばかりの言い訳

 

多くの日本人の特長らしく

身体は決して強くないものの溢れる技術と才能で

世界への道を切り開いた

 

ユースでの挫折

横浜FMでの圧巻のデビュー

まさかのW杯落選

グラスゴーでのFK2本の衝撃

セルティックでの伝説に

スペインでの挫折

横浜に戻ってからJリーグMVP

 

栄光の数々

 

僕らが彼に魅了されるのは超人じみたストーリーよりも

やや脆弱でムラがあり、それでも光り輝く才能を目にしているからかもしれない。

 

サッカーコラム~川崎の優勝と二人の中村 | 虚言 (ameblo.jp)

 

サッカーコラム~2013年12月:中村俊輔の軌跡 | 虚言 (ameblo.jp)

 

これは僕がかつて書いたコラムだが

どことなく挫折エピソードというのが絡んでくるのが中村俊輔選手だった。

 

とんでもない超人が隙も見せず相手を倒していく

そんなストーリーよりも

彼のエピソードは日本人の琴線に触れるのだろう

 

高校選手権決勝では直前の雨の中のインタビューを恨み

代表戦では常に足が痛かった

 

正直に言えば「言い訳」と言われ、言わなければパフォーマンスを叩かれる。

 

10番の宿命

 

そんなものとさえ彼はずっと戦っていたのだろう。

そしてそれを僕らは感動エピソードに置き換えて、

勝手ながら思い入れを強くもって応援していた。

 

もちろん彼はそんなことよりも、もっとずっと多くの成功を掴み

並大抵ではない努力で全ての道を進んできたのだろう

 

まずはお疲れ様です、と言いたい。

 

大好きな選手だった。

あの左足はもう見れない。

 

これからFKやCKのたびにあれほどわくわくする瞬間は訪れるのだろうか?

 

まさに不世出のファンタジスタ

 

最後に残した言葉は澱みはなく言い訳の1つもなく。

 

 

ありがとう。

 

そんな言葉しか出てこない。