サガン鳥栖 vs セレッソ大阪

0−2(ブエノ、柴山)

 

レビュー全文はこちら(メン限)

 

セレッソ相手にシュート数で上回り、ゴール期待値も0.8を超えている。

全然良い試合だった、と言っておこう。

そして、福田が簡単にDFラインに下がらずに一歩止まったおかげで、香川のシュートなどをブロックできていた。丸橋らSBとCBの間を埋めるとき、埋めずに止まるとき。

この辺は改善したと言える。コンビでの崩しは止めていただけに、クリアが相手に渡ることが連続した中で、ボランチがDFラインに吸収されてしまい、ブエノの個人技に屈した。

 

なので、全然良い試合だったと言っておく。

じゃあなぜ負けたか?

ダメになったら崩れていく弱さは今年の一番の課題。

 

 

戦術的なところで言うと、

鳥栖はビルドアップ、保持型のサッカーと言われると ? が付く。

確かに美しい繋ぎやビルドアップの出口を見つけるプレーは以前より洗練されてきた。

しかし攻撃が完結したパターンを見ると高い位置で奪った時とか、

セットプレー崩れからが多い。

 

低い位置から繋ぎを含めて攻撃が完結したシーンは少ないのだ。

それには理由があって、CB同士が「隣にしかパスしない」のが一因となる。

それが出来る選手が揃っているのに、中央を縦につけるパスがない。

 

CBから出るパスは、隣のSB、逆隣のCB、降りてきたボランチ。

これがダメならGKに戻す。全部1列隣へのパスなのだ。

 

保持して低い位置から崩して攻撃を仕掛けるなら降りてきたボランチの裏を

例えばサイドハーフが使って、CBからそこに出す。

また、そこをさらに空けた位置にFWが降りてきて使う、など。

動きながらのパスの受け方と、グラウンダーで中央を縦に1個飛ばすパス。

 

これが致命的に足りない。

福田が去ってからはさらに出す位置がなくなる。

 

やらなくて良いと言ってるのか、やれないのかは知らない。

 

まだまだ厳しい試合は続くだろう。

 

ただ、僕個人の考えとしては監督は続投派。

なぜならその方が残留の可能性が高いと考えているから。

 

なぜって?

 

 

相手に合わせて戦おうとしてるから。

 

優勝するには「横綱相撲」が必要だが、残留するには「カメレオン」が必要。

 

鳥栖は相手に合わせてスカウティングして、しっかり守備もリトリートして、

去年みたく「攻撃のための守備だぜいうぇい!」ではなくなっている。

 

そのスカウトの結果の落とし込みにこだわりすぎたり、

準備しすぎて、失敗したらへこむメンタルだったりがまずいだけ。

 

去年までと同じこと繰り返して負けてるわけではないしね。

あと強いとこにしっかり負けてるだけだし。

 

というのが僕の考えです、はい。

 

思った以上に柔軟だし、思った以上に守備を大事にしてる(今年は)

 

それが悪い方向に出てるってのが皮肉すぎて辛いですが。