2017年1月3日(火)@東京ドーム

アメリカンフットボール日本選手権

プルデンシャル生命杯 第70回ライスボウル

富士通

30

13  1Q  00
07  2Q  00
10  3Q  06
00  4Q  07

関西学院大学

13

 

今年のライスボウルは富士通の圧勝でした。

試合のレビューや試合後のコメントなどで1Qの最初の2シリーズでともにFG止まりだったことでストレスがあったというようなことを書かれていましたが、むしろあの2つのFGは関西学院大学に焦りをもたらしたと思います。特に1本目は#11西村選手が49ヤードの距離を成功させました。あの位置から"簡単に"決められてしまったことで、自陣35ヤードラインまで攻め込まれたら相手の得点機になってしまう危険があり、それが守備陣の意識に刷り込まれたと思われます。

 

 

 

この2つのFGの後は、しばらく富士通のやりたい放題の時間。30ヤードや51ヤードと言ったロングのTDパスがあっさり決まってしまうのは、実力差とそこまでに与えていたプレッシャーによるものだと感じました。

 

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Xリーグは2016年シーズンに大きな改革を行いました。東、中、西地区というディビジョンは維持しつつ、ディビジョン間を横断して実力上位同士の対戦を増やし試合内容はより拮抗したものになりました。その結果、富士通、オービック、IBM、パナソニックと言ったチームはレギュラーシーズンで厳しい戦いを強いられたものの、結果としてより大きな力を蓄えました。それがライスボウルでのこの結果に繋がったと考えると、Xリーグの改革は一つ成功したと言えるかもしれません。

 

ただ、これにより学生との差がさらに広がり(今回の富士通の優勝で社会人の8連勝となる)、ライスボウルの存在意義が問われかねないという懸念もあります。ちなみにラグビーは社会人と学生の実力差があまりにも開いてしまったため、日本選手権が「社会人日本一vs大学生日本一」の対戦からトーナメント大会に変貌しました。おそらく数年後にはライスボウルにも同じような変革の時が訪れるかもしれません。「ライスボウルよりもパールボウル(関東のチーム同士による「東日本社会人選手権大会」)の方が価値がある」ということにならないよう願います。

 

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試合後の藤田監督胴上げ。この動画では「さとし!さとし!」と監督の名前で呼んでますが、実はこれの前には選手たちが監督を囲んで「休み!休み!」と要求していました。おそらく本心からでしょう(笑)

 

そして大会MVPに輝いた#3QBコービー・キャメンロン選手の胴上げ。来シーズンもよろしくお願いします。