二日くらい前に、不思議な夢を見た。
小学校から中学校まで一緒だった友達の夢。
僕は小学四年で引っ越して、とても孤独だった。
転校先の学校で彼に話しかけられた。
ちょっと意地悪に名前をからかわれたりして、苦手な相手になった。
中学に上がったら別のクラスになりたいなって思ってた。
でも、少しずつ僕も心が成長したのか、徐々に関係性が変わってきた。
中学になって、念願の別のクラスになったけど
その頃には苦手意識は無くなって、彼の良い面が見えてくるようになっていた。
彼はすごく繊細で、割とヤンチャで、
色んな騒ぎを起こしたりしてたけど、憎めない奴だった。
僕が高校生になってから偶然、彼と会った。
バス停でバスを待っていた時。
彼はうるさいバイクで目の前を通って、僕を見つけて、後ろに乗せて家まで送ってくれた。
初めて会った時の苦手だった彼とは、別人のように感じた。
変わったのは彼ではなく、自分だったのかもしれない。
そして、この前の夢の話。
彼が出てきた。
その日から一度も連絡を取ってないのに。
何気ない会話をしていた。
ふと見た、彼の腕が傷だらけだった。
ヤンチャでワガママなのに、すごく繊細だったあの頃の彼を思い出した。
彼の小学校からの親友が20歳で亡くなったことを思い出した。
僕の同級生でもある。
亡くなった同級生も本当に優しい奴だった。
許す心を持っていて、天使のような奴だった。
その親友を失った後の彼を、僕は知らない。
どうしてるのかな。
急に気になった。
もう連絡を取る術もないけど。
急に夢に出てくるから心配になっちゃうじゃん。
あの頃の面影を残したままの彼が、
どこかで楽しく暮らしていたらいいなと願うことが、
今の僕にできる唯一のこと。
なんとなくだけど、
彼も僕のことをそう思ってくれてる気がする。