産後6か月で医療現場に復帰される先生からご連絡頂きました。
お二人のお子さんを育てながら、今月から病院勤務して頂く事になりました。
保育所がなかなか見つからず、何度も市役所通いをされて情報を収集されていました。
深刻な医師不足の折、医療を通して真剣に社会貢献をお考えの先生でも「保育所落ちた」満員で受け入れて貰われない状況でした。
非常勤ではなく、フル出勤の常勤ならば優先順位が上がるので、無理して常勤を選択されました。
医師の仕事は人の生き死にに直接関わりますので、判断ミスは許されない1日中緊迫した状態が続きますので、精神的にも肉体的にも私には想像もできないようなご負担があるように思います。
母、妻、医師の両立は並大抵の事ではありません。
医師という職業にご理解と協力的な素晴らしいご主人様、まだまだ母に甘えたい年齢のご長男さんの事を考えると、先生には絶対に頑張りすぎないようにして頂きたい気持ちで一杯です。
ご両親のお姿を見ているお子様は、将来ご立派に成長される事と思います。
当直勤務や、早出出勤、日曜日も、入院患者様のご様子を診に行かれたりはされないで欲しいです。
お得意な三次救急や高度すぎる医療の提供をしばらく封印して、今先生ができる範囲で医療の提供にご尽力頂きたいと思います。
ご苦労の末、さまざまな専門医・指導医の資格を取得されていますが、偉そうぶらず、患者様目線で患者様の為に最善の治療を行われています。
以下、先生からのメールです。
クリニックの時から、本当に浅田さんにはいいご縁をいただいていると感謝しています。
何度もコンサルタントの方とお会いしてきましたが、やはり信用できる方でなければ、病院とのご縁も結べないと思います。
ありがたいことです。
お仕事頑張りすぎてお身体壊さないようにしてくださいね。
私は本当に専門馬鹿で、大学にいる間までは糖尿の管理も認知症の薬もせん妄になって暴れる患者の対応も満足にできませんでした。
それで許されるのが大学や総合病院でしたが、それでは本末転倒で。
各分野のスーパードクターももちろん必要だけど、フリーターの医者ゆえに、認知症のばあちゃんじいちゃんが気軽にニコニコして受診できたり、心療内科的にはいってるけど、精神科にはかかりたくないとか、そんな人の力になれたり、というささやかなことが満遍なくできる医者、というのも必要かなと思っています。
「私にはわかりません」とか「専門が違うので紹介します」とか言わずに、きちんと診られるドクターになるには、いろんな施設でいろんなことが学び、キャリアではなくフリーターとして働く魅力かなあと思っています。
色んなところで働いたおかげで、治療に使えるスキルツールが増え、幅が広がりました。
今回の病院でもきっとたくさんのことを学べると期待しています。
多分どの医者も苦手な精神科分野、そして増えている認知症、そこを内科の土台の上に補強していけたら、強みと思います。
専門で頑張るのは同期たちに任せて、私は与えてもらった場所で、違う自分のカッティングの研鑽ができればと、思います。
ありがとうございました!