1月31日。
昨日で俺の半年に及ぶインターンが終了した。
8月の、とある暑い日から、寒さ厳しい冬の日まで、
自分が全く知らなかった世界をゼロから学び、
ひとつのビジネスの形を知り、
時に辛酸を嘗め、
責任ある大きな仕事を任せてもらい、
たくさんの方に助けてもらったり、
また、うまいメシに連れて行ってもらったりしながら、
本当に濃縮された時間を過ごすことができた。
怠け癖のある自分なりに、こうして本気で取り組むことができたのは
それだけ刺激的な現場だったからだと思う。
何よりも、尊敬できる素晴らしい人たちとの出会いに感謝したい。
今まで21年間、
自分は幸運にも随所で素晴らしい人との出会いがあった。
今後もヒトは大事にしたい。
では、
【17日目】 3月02日 移動日( コパンルイナス → グアテマラシティー)
まだ開店していないレストランの店主に頼んで朝食を出してもらう。
野外レストランだったのだが、
店主がメシを作っている間に
ハンモックで遊んでいる子どもと戯れる。
やっぱりカワイイ。
今日は早くもホンジュラスを出国してグアテマラへ戻る。
旅行者向けシャトルバスへ乗り込み、グアテ(グアテマラシティーの略称)へ。
同乗者は西洋人ばかりで、
その図々しさというかノリの合わなさにまたもイライラする。
逆に言えば、
日本人には自己主張が足りない、といった類の文化論はある程度妥当なんだと思う。
もう既に、西洋人との会話についていこうという気はなくなり、開き直りに近い感覚に陥った。
シャトルバスは目的地まで一直線で行けるとても楽チンな手段だが、
やはり「移動」という行為にも刺激を求めたい。
右も左もわからない状態で苦悶しながら到達することの薬的な愉しみをどこかで欲していた。
これは後から考えれば本当にワガママな事だと思う。
刺激にちょっと慣れるとすぐ耐性がついてくる。
よく考えるとリスキーなのに。。。
まわりの乗客は、みなアンティグアへ向かうようだったが
自分は一人だけグアテへ。
というのも、観光者にとってグアテは興味のある場所ではないらしい。
このとき、魅力的な街ではないという理由がわかっていなかった。
グアテ近郊の幹線道路で、一人シャトルから降ろされる。
自分の立っている位置が全くわからない。
方角は、太陽を見ればなんとかわかる。
しかし、自分の立ち位置がわからない以上、
地図をもっていても無意味だ。
まさにロールプレイング、開始。
まず優しそうな人を探し、道を尋ねる。
初めての土地なので、バスに乗るのも避け、
言われた通りにひたすら歩き続ける。
バックパックを持ったままだと、旅行者丸出し&貴重品を携帯しているので、
本当に不安でいっぱいになる。
幸い、道路は例によって碁盤の目なので道に迷うことはなかった。
明らかに他の都市よりも空気が悪く、治安の劣悪さを肌で感じる。
空気の悪さは、都市の大きさに関係しているかもしれない。
見た感じ、危険レベルはカンボジアのプノンペンと同じ位のレベルだ。
首都というだけあって、街はデカく、交通量はアユタヤ並みにある。
途中、こっちを見てくる全裸の露出狂に会い、久しぶりに恐怖を感じた。
なんとか市内中心部へ到着し、安心できそうな宿を確保。
ロビーでは感じの良いスタッフが迎えてくれ、
設置されたテレビには、アニメが放送されていた。
スペイン語アニメをわけもわからず見てしまった。
やはり都市の宿は地方の宿に比べて遊び心が少なく、
ビジネス的だ、と感じる。
ここ首都には1日ぐらい滞在しようと思っていたのだが、
つまらなそうなので、今日中に移動しても良いな、と迷う。
夜メシを食いに外へ出るが、大都市の割には普通の定食屋や屋台が見当たらない。
近くで不思議な中華料理屋があったので、入る。
中華料理なら味やメニューに間違いはない。
1リットル15ケツァル(200円)という破格の安さのビールとチャーハンを注文。
店内にはなぜかトランスが流れる現代風チャイナ店。
店の主人はシブイオヤジだが、看板娘が何人かいて、
セクシーなドレスを着ている。ディスコなのか?
本当に怪しい中華料理屋がここ、グアテにある。
隣にはちょっと近寄りたくない若者が座っていた。
タバコの火をかしてあげたりして仲良くなっておく。
特にこういう所では、一人でも多く気さくに話かけて仲間を作っておくことが大事。
いざというときに見方になってくれるヤツが必要だし、それがオレ流の護身術となっている。
こちらは同じ東洋人である店員を見て少しホっとしたが、
店のやつらは極めてダルそうに食事を運んできた。
オレが東洋人だったからかどうかは知らないが、
チャーハンにはムダに箸がついてきた。
先ほどの隣の若者たちに箸の使い方を見せてやると、とても喜んだ。
ホテルまでの道で、
東南アジア以来、娼婦にあからさまに誘惑を受けるが、
無視して帰る。