待ちに待った今日
天王洲銀河劇場に行ってきました
第一幕 MOMOTARO
桃太郎の‘誕生’から、鬼との‘決戦’まで、藤原道山×SINSKEさんの演奏と、尾上菊之丞さん、大貫勇輔さん、宮尾俊太郎さんの踊りで物語が表現されていきます。
桃太郎の誕生は大貫さんの動きで、神秘的に始まりました。
川で桃を拾ったお婆さんは菊之丞さん。
ここは踊りではなくそのままで。それがまた新鮮でした。
その次の桃太郎は宮尾さん。友達の大貫さんと切磋琢磨して成長していきます。
フィガロの結婚 序曲の演奏に合わせて、楽しいダンスでした。
桃太郎は鬼退治に行く決意をしました。
おじいさんが鬼に喰われてしまったからです。
ここで鬼を表現したのは菊之丞さんでした。扇を金棒に持ち替えての舞でした。
桃太郎は、お婆さんにきび団子を持たせてもらい、出発します。
イヌ 大貫勇輔さん
サル 尾上菊之丞さん
キジ 宮尾俊太郎さん
は、桃太郎 SINSKEさんに踊りを見せて、合格したらきび団子をもらえます。
なんでも鬼は、絶対音感があり音楽と踊りにうるさいそうな。
おじいさんは、鼻歌が上手くなくて鬼の気に入らなかったのでやられてしまったのだそうです。
イヌは、ダンスを披露してきび団子(マリンバのバチ)をもらえました。
サルは、イヌにじゃれ付くような踊りをします。イヌがもらったきび団子をちゃっかり奪おうとしています。狂言の「苞山伏」みたいでした。(先月、軽井沢夏の狂言で拝見したのですが、観劇記事にできずじまい…)
サルも桃太郎に舞を見せて、きび団子をもらいました。
最後に、キジが華麗に飛ぶように舞いました。
そして、3人での踊り。それぞれの個性を活かしつつ、息の合った舞踊作品になっていました。違う分野の踊りですが、動きが皆美しく、一緒に踊られて違和感がないのです
いよいよ、鬼と戦います。
鬼 藤原道山さん
鬼強し!
尺八の曲は、「風神×雷神」第二楽章「雷神」
激しい迫力のある演奏で、鬼は皆をやっつけてしまいます。道山さんは、舞台上のセットの高い所に立っていて、赤い照明を浴びて恐~い赤鬼のようでした。
桃太郎軍は、「東風」の演奏で粘り強く鬼に立ち向かいます。皆さまの踊りも迫力がありました。
遂に、鬼は白旗を挙げました。
めでたしめでたし
道山さんとSINSKEさんは出ずっぱりの演奏でした。桃太郎、鬼のお役もしていらっしゃるし。すごいです
第二幕 OMNIBUS
始まりは、五人が傘を持って並んで名乗ります。そうです、白浪五人男風です。皆様、役者揃いです。
SINSKEさんと大貫さんのコラボは、息が合って楽しい作品でした。
道山さん×SINSKEさんと菊之丞さんの舞踊は、とても良かったです。尺八の演奏と日本舞踊はぴったり合います。菊之丞さんの魅力を堪能させていただきました。
次は宮尾さんと大貫さんのDuoでした。この作品もとても良かったです。バレエとコンテンポラリーは似ているけれど、全く同じではないところが面白いと思いました。
道山さんとSINSKEさんの‘星に願いを’の演奏に続いて、
BOLERO for Duo
道山さんとSINSKEさんの二人で演奏するラヴェルのボレロの表現は、オーケストラに負けない世界でした。
宮尾さんと大貫さんのDuoも素晴らしかったです。このダンスは、お二人にしか創り出せないのではないかと思いました。短くアレンジされていたので、もっとたっぷりと見せていただきたいくらいでした。
アンコールは、全員で‘アヴェマリア’の演奏、踊りでした。
個性が思い切りぶつかり合い、うまく融合した見応えのある舞台でした。
来年も公演がありますように
おまけ
私のすぐそばのお席に、右近さんがいらっしゃいました。お隣だったら、声をかけられるものでしょうか?かえって気付かないかも。