三、一條大蔵譚

一條大蔵長成  仁左衛門さん
常盤御前  時蔵さん
お京  孝太郎さん
吉岡鬼次郎  菊之助さん

仁左衛門さんの大蔵卿は、公家の雰囲気がとても良かったです。こんなところ見られたら、アホだと思われる、うふふふ。などというところは、微笑ましく思いました。
ただ楽しみは、舞、狂言。勢力争いなど、興味なさそうな演技の演技が、面白かったです。
花道で、鬼次郎をふっと見た時の表情の、ちょっとした視線もキリッとし過ぎないところが味わいがありました。

一條大蔵譚に登場する鬼次郎、お京コンビがいつも楽しみです。
菊之助さん鬼次郎は若々しく、源氏再興のため常盤御前を責めるところなど、一途な感じでした。
孝太郎さんお京は、凛々しくて、しっかり鬼次郎を支えている感じが良かったです。

時蔵さん常盤御前は、気品があり、キリリとしていました。
鬼次郎に責めこまれても動じず、鬼次郎の気概を試していたところ。
弓矢を射ることに興じていますが、清盛に対しての本心を秘め、芯の強さがよく表れていると感じました。さすが頼朝、義経の母と思いました。

大蔵卿が、家来の勘解由を成敗する姿は、公家の面影を消しています。やはり凛々しく、武者のようでした。
公家のはんなりした仁左衛門さんと、志を持ち、思慮深そうな威厳のある仁左衛門さんを、一度に味わうことができる、素晴らしい大蔵譚でした。


四、は、また後ほど…書けましたら、、


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