@ 東京芸術劇場コンサートホール

指揮・総監督 : 井上道義
演出 : 野田秀樹


ソプラノ歌手の小林沙羅さんご出演のオペラを観たいと思った時、ヒットしました

フィガロの結婚は1回観たことがありますが、また観たいとは思っていませんでした。

野田秀樹さんの演出。
~庭師は見た!~

モーツァルトの歌劇、フィガロの結婚に2時間ドラマのような副題が付いています。
確かに庭師が出ていたよな…(笑)
タイトルだけ見て、面白くないはずはないと思いましたニコ


席は前の方でした。
オーケストラピットは座席と仕切られていません。自分もピット内にいるような感じでした。
管楽器のすぐ近くでしたので、弦楽は聴きづらかったです。ファゴットが鳴ると視線が自然に向いてしまう程キョロキョロ
オペラなど、オーケストラのコンサートは後ろの席の方が良いですねウシシ
音楽ではなく、ステージを楽しもうと思いました。


舞台には幕は無く、シンプルなセットです。
まずは序曲音譜と思ったら、庭の手入れをしている庭師アントニ男が、前説を始めました。この演出は、歌舞伎の串田劇場の笹野さんのような役割ですね。

登場人物の名前がもう可笑しいです爆笑
スザ女、フィガ郎、マルチェ里奈、バルト郎、走り男(バジリオ)、狂っちゃ男(クルツィオ)、バルバ里奈、庭師アントニ男。

以上は日本人の配役です。
アルマヴィーヴァ伯爵と夫人、ケルビーノは外国人の歌手です。

日本人は日本語の歌詞で歌います。野田さん訳というか、作ですねウインク
伯爵と夫人、ケルビーノはイタリア語で歌い、3人と会話(歌です)する時は日本人もイタリア語。
日本が舞台で、外国人が黒船と共にやって来たという設定のようです。
でも、ちゃんとフィガ郎とスザ女の結婚を巡ってドタバタが発生するという、原作通りのお話です。筋は。

台詞が日本語にアレンジされていたし、背景が違うし、演劇アンサンブルの方々がモダンバレエのような踊りをされているしポーン

何これ!野田秀樹さんの頭の中は、どうなっているのでしょう?すごい独創的ですチュー

モーツァルトのオペラを観に来たと思うと、とっても混乱します
びっくり


オペラを観ている感覚ではなく、演劇にオペラの曲と歌をあてはめている感じです。
日本語訳の字幕を見ていると、これ違うでしょという台詞がたくさん。全然詳しくなくてもそう感じますびっくり 会話が面白いですゲラゲラ
野田さんの紡ぎ出した言葉は、モーツァルトと結びつかず
野田版オペラとして、別のものと考えないとにやり
想像を遥かに超えていました。
オペラ歌手の皆さんが、結構振り切れていらっしゃいました
爆笑
喜劇だから、
OKです

いろいろな芸術が融合したもの

附け打ちがあるのです‼︎
板も附け木も使いませんが、1m位の棒2本を、床に附いてバタバタバタ、、、、バッタリと打つのです。
それで、歌手の皆さんが、外国人のソプラノ歌手までも、見得を切りますポーン
歌手の後ろに棒を持った人が付いて、人形振りの動きもありましたポーン
モーツァルトが見たら腰を抜かすでしょう爆笑

モーツァルトが活躍した時代は(フィガロの結婚初演1786年)、お江戸で、歌舞伎が盛んになっていた頃でしょうか。
時代的には、オペラと歌舞伎が融合しても良いのかも。強引なようで、自然なのかもしれません。と、無理矢理思い込もうとしていますてへぺろ


オペラはかしこまって、アリアにはここで拍手をして、歌は字幕を見ながら音楽を鑑賞するもの。ではなくて、音楽劇として、物語と出演者の方々の歌いながらの’演技’を楽しんでしまおう!

フィガロの結婚は喜劇ですので、内容は可笑しいのですが、異国のお話という垣根がありました。他のオペラもそうなのですが、日本人歌手が、外国人を外国語の歌で演じることに違和感がありました。

野田さんにかかると、モーツァルトのイタリア語の物語が、新作歌舞伎のような日本の演劇になってしまいました。
もちろんモーツアルトのオペラが基本にありますが音譜音譜
オペラのいろいろな喜劇をもっと、このように日本版にしていただきたいと思いました。そうすれば、オペラをもっと観たくなると思いますニコニコ

そして、その中に歌舞伎上演も加えていただきたいと思います。
昨年は、文楽でファルスタッフの上演がありましたからね。
歌舞伎も絶対面白いはずです。
垣根は取り外しましょうウインク

フィガロの結婚なら、スザ女、フィガ郎は中村屋兄弟がいいですね
チョキ
伯爵も夫人も歌舞伎役者さんに演じていただくなら、獅童さんと梅枝さん、というのはいかがでしょう
べーっだ!
など、妄想してみると楽しいです
キラキラ


とは言うものの、モーツァルトの曲は名曲です。ケルビーノのカウンターテナーの♪恋とはどんなものかしら♪はとても良かったです。やっぱり、モーツァルト音譜ニコニコ

カーテンコールには野田さんも舞台に上がられましたニコニコ
勘三郎さんを想いました。確か、同じお歳だったかと。
野田版歌舞伎は、遊び心があって、面白かったですよね…
野田版 研辰の討たれは、シネマ歌舞伎で観て大笑いしました。
野田版 鼠小僧は、歌舞伎座さよなら公演で見ました。ちょっと泣けるお話だったかな。
野田版歌舞伎の3作目は、オペラのアイーダを元にした愛陀姫でした。
この流れで、オペラを日本人の身近なものに演出して、どんどん上演していただきたいと思いました口笛

オペラ歌手の皆様を、野田さん色にしてしまい、あまり知識のない歌舞伎大好き人に、とっても近付けてくださったのは、凄い功績と讃え奉りたい気持ちです爆笑

野田版歌舞伎を、また手掛けていただきたいですルンルン

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