お盆に思うこと~「祈りの心=ご供養」は何故、大切なのでしょうか? | 普門院だより~アメブロ版~

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皆様、こんにちは。

 

 台風七号の影響で、当地は一日中、強い雨風が止みません。

 

 皆様お住まいの場所は、いかがでしょうか。

 

 さて、またしてもお久しぶりの更新となってしまい、その間に季節はまた進み

 

 長い夏もそろそろ終わりに差し掛かって参りました。

 

 そして、本日は盆の最終日でもあります。

 

 13日にお迎えしたご先祖様をまた浄土にお見送りする日なのですね。

 

 お盆の初日、ご先祖様はお船に乗り、海を渡って極楽から、この世に戻ってこられます。

 

 盆が終わる最終日にはまた船に乗り、この世からあの世に帰ってゆかれるのです。

 

 仏教では、あの世を「彼岸」、この世を「此岸」と呼びます。

 

 また、この御霊の送り迎えをする儀式を精霊送りともいいます。

 

 これは日本の夏の風物詩ともなっていますね。

 

 当ブログで初めてアメブロのお題にちなんだ記事を書きます。

 

 本当に体験した怖い話ではありません。

 

 が、私自身は、この世で一番怖いのは幽霊ではなく、生きている人だと考えます。

 

 何故か? 理由は簡単です。

 

 亡くなられた方がいきなり現れたら、確かに怖いとは思いますが、

 

 直接的に何か危害を加えるようなことはないからです。

 

 裏腹に、生きている人は確かな悪意を持って危害を加えようとします。

 

 どちらがより怖いかは、考えるまもないですね。

 

 今はどうか分かりませんが、私が子供の頃は夏のテレビ特番には恒例の肝試しがありました。

 

 学生時代には夜、学校に集まって実際に肝試しをするなんてこともありました。

 

 肝試しの場所って、大抵、お寺とかが多いと思います。

 

 ウチのお寺には墓地は併設されてはいないんですが、墓地とお寺が隣接したところも

 

 たくさんあります。

 

 確かに肝試しには持ってこいの舞台かもしれません。

 

 でも、正しく言うと、それは間違いなんです。

 

 「お寺に幽霊が出るーなんてことは、基本あり得ません」。

 

 どうしてかというと、ご住職のおられない荒れたお寺は別として、

 

 お寺というのは基本、そのお寺のご住職なり、お坊さんがきちんと読経を上げて

 

 毎日ご供養しているからです。

 

 分かりやすくと言うと、魂鎮めをきちんとしているので、たとえ、たくさんの霊がいたとしても

 

 ご供養をしているから俗に言う「化けて出る」ということはありません。

 

 亡くなられた方にとって何が一番大切かというと、やはり「ご供養」です。

 

 生きている私たちが心から、その方のために「祈る」心が基本です。

 

 確かに真っ暗な夜闇に人気の無いお寺というのは、怖いと思ってしまうものかもしれません。

 

 しかし、きちんとご供養している霊というのは、けして化けて出ることはないのです。

 

 なので、ある意味では、お寺が「怖い」というのは考え方としては正しくないのです。

 

 亡くなられた方のために「祈る」ことがどれだけ大切か、少しお伝えできたでしょうか。

 

 今日はお盆です。

 

 皆様の元に戻ってこられたご先祖様の御霊をご供養して差し上げるー

 

 大切な日です。

 

 生憎の台風でお墓参りは難しくても

 

 ご家庭のお仏壇にお灯明を点し、お線香を立てて祈りを捧げてはいかがでしょうか。