医者になって1ヶ月、沢山の患者さんに出会いました。


研修医というのはすごく中途半端な存在です。
医者免許はあるのに、ほとんど何もわかってないし何もできない。

そんな自分がもどかしくはあるものの、仕方がない、とも思っています。

上の先生方は何年も経験を積んだからこそ知識も技術もあるわけで、そうなるには時間がかかるものだと思っているので。


もちろん出来て当たり前のことが出来なくて落ち込むことも沢山あるけれど、そう割り切らなきゃ次に進めないので、意識的にそう考えるようにしているところが大きいですが。



でも、患者さんにとって研修医って、どんな存在なんだろう?


他の先生と同じように接してくれる患者さんもいれば、明らかに
「研修医なんて」
っていう扱いの患者さんもいます。



気持ちはわかるんです。
直接何かして治したりできるわけじゃないですから。


でも研修医は研修医なりに、他の先生より忙しくない分、新鮮な分、一人ひとりの患者さんのことをすごく考えるし、話も沢山聞くし、ずっと気にしてるんです。
直接検査をしたり自分だけで薬を出したりは出来ないけれど、主治医の先生と相談して処方したり検査のオーダーを出したりだって、一応医者免許があるからできる仕事なわけです。



技術も知識も半人前未満で、ポリクリをしていた学生のときと変わらないんじゃないかとか落ち込むときの唯一の心の支えは、医師免許です。

それは、研修医が患者さんと関わっていい、患者さんのためになることをできるというプライドを支えているんだと思います。




だから、どんなに患者さんから頼りなく思われようと、看護師さんから呆れられようと、折れないでいられる。

明日もまた、頑張れます。