この日は一次試験の4日前。
余裕はなかったのだけど・・・どうしても参加したいイベントがあり、フェルミエ愛宕サロンまで馳せ参じてきました。
最高の状態で管理されたチーズたちがお出迎え。
本日のイベントは、「グレイスワインとチーズで夕涼み会」
大人気だったようで申し込みした時にはすでに満席。急遽増席して下さったようです。
この日はフェルミエ愛宕店のスタッフの方は浴衣姿!
そしてこのお方が本日のチーズの講師、フェルミエ愛宕店の店長である犬田ゆりさん。
そしてそして!ゲストはなんと、あのグレイスワインの醸造責任者である三澤彩奈さん!
山梨の歴史あるワイナリー、中央葡萄酒の長女として生まれた彩奈さん。ボルドー大学ワイン醸造学部DUADを卒業、フランス栽培醸造上級技術者の資格を取得。さらに、南アフリカ・ステレンボッシュ大学大学院に留学。
なんとも華々しい経歴ですが、彼女のすごいところはその後の努力を怠らないところだと思います。
北半球にある日本のワイン造りがオフシーズンの時期は、南半球のワイナリーでワイン造りに携わり、修業をしているそうです。
犬田さんもチャーミングで素敵な方。
ゆりさんと彩奈さんは、ボルドーに留学していたときに出会って以来の仲。プライベートでも仲が良いのだそう。
ゆりさんはチーズの道へ、彩奈さんはワインの道へ進みましたが、「チーズ×ワインで面白いことが出来たらいいよね」という話になり、このようなセミナーを何度か開催されているそうです。
こんな二人のコラボのセミナー、人気でないはずがないですよね・・・
(チーズやワインというと、女性の受講者が多い傾向がありますが、今回は男性も多かったです!)
さて、本日のチーズ4種とワイン4種
左から時計回りに、
ヴァランセ :ロワール地方/山羊
ピアーヴェ ヴェッキオ オーロ :イタリア ヴェネト州/ハード/牛乳
フロマージュ・ド・みらさか :広島県三次町/ソフト/牛乳
フルムダンベールは香りも味わいも強いので、苦手な人がいる可能性も考え、ナッツとドライフルーツを使ってミルフィーユのようにアレンジして出してくださいました。
これにワインを合わせていきます。
1. ヴァランセ × グレイス甲州 菱山畑 2012
まずはワイン単体を。
甲州らしく色は透明に近い澄んだ色調のイエロー。
柑橘系、グレープフルーツの香り。後からほんのりと甘い果実香が立ち上がります。
味わいには、かなり酸とミネラルが感じられ、後味には軽く苦みも。
ピシッと目が覚めるような、ドライで爽やかな甲州でした。
ヴァランセは単体で頂くと、もったりとした食感でやや粘土みたいな感じ(笑)
塩気も酸味も控えめで、マイルド。
ワインと合わせてみると、なんだかスモーキーな感じが強調されて美味しかったです。
2. ピアーヴェ ヴェッキオ オーロ × グレイス甲州 鳥居平畑 2012
南西斜面である鳥居平畑の甲州は、菱山畑のものに比べて果実味を感じました。
天候にも恵まれ、太陽をさんさん浴びたのね・・・
私の中の「2012の甲州」らしい味!
酸もありつつ、程よく厚みがあって、美味しかったです。
イタリアのハードチーズとも相性良し!
チーズの旨みとコクが引き出されていました。
シェ―ヴルとも○!
3. フロマージュ・ド・みらさか × グレイスロゼ 2012
このロゼがまた面白い!
日照時間が日本一長いといわれる山梨県北杜市明野町で育ったカベルネソーヴィニヨンとカベルネフランを旧樽醗酵(←ロゼで旧樽醗酵って、珍しい??)、8か月の旧樽熟成。
色は見ての通り、驚くほど綺麗なピンク色。
香りは、初めに苺キャンディのような甘い香りがしたと思ったら、my カベルネアンテナ反応!
やや青味の要素、ピーマン。
味わいはロゼなのに、タンニンがしっかりとあり飲み応えがあります。
赤ワインを造るように、本格的なロゼワインを造りたいと言っていた彩奈さんの言葉に思わずうんうん頷いちゃいました。
そして樽のニュアンスが特徴的な、珍しいロゼでした。
柏の葉で包み熟成された、フロマージュ・ド・みらさか。
ソフトタイプと表記されていましたが、とろりとした外観はウォッシュっぽくもあり、まろやかさ、クリーミーさと塩気のバランスが絶妙でした!
ロゼとのマリアージュは私的には微妙かな^^;
三良坂フロマージュ は月毎に変わる季節のフルーツを使ったフロマージュブランもお気に入り
4.フルム・ダンベール × セレナ メルロ/ カベルネフラン 2011
ロゼと同じく明野町で造られたメルロとカベルネフランを使用。
先ほどのロゼにもカベフラが・・・彩奈さん、カベフラが好きだそう(笑)
香りには青々しいニュアンスもありつつ、口に含むと土っぽさも感じられます。
若干の樽のニュアンスと、心地よい苦みと渋み。
バランスが良く食事に合うワインという印象でした。
こちらの赤とフルム・ダンベールのマリアージュはチーズ部門で今日一の美味しさ!
パクパク食べてしまった!
後半部は、軽く食事も出てきました。
夏を感じるサラダ
とうもろこしの甘さが、鳥居平畑の甲州(2番)とばっちり合いました。
そして、本日一番の感動→→ 揚げ茄子そうめん&リコッタチーズの組み合わせ!
ゆりさんお気に入りの組み合わせという、そうめんにリコッタ!いやはや斬新なアイディアですよね。
茗荷、葱、大葉などの薬味をたっぷり加えたそうめんの上にイタリア ロンバルディア州のリコッタ チーニョを載せて・・・
そして先ほどのカベルネから造られたロゼを。
これが合っちゃうのが驚き!
ワインに感じるハーブのような青々しさと薬味が合うのか?
はたまた辛口のロゼが純粋に合うのか・・・わかりませんが、兎にも角にも目から鱗でした。
これは家でも試してみたいと思います。
デザートはベリーAの葡萄果汁を使ったゼリー
あくまで葡萄尽くしな夜!
女性醸造家がまだまだ少ない日本では、彩奈さんのようにカリスマ性のある人は貴重な存在。
日本ワイン、特に彼女が力を注いでいる甲州を、必ずや世界に広めてくれるだろうと陰ながら応援しています。
(余談)
そして1次試験に出たんですよ、北杜市が。
問題:山梨の栽培地のなかで、冷涼な気候を求めて標高の高い所に畑を移し、欧州系品種を栽培する動きがある市を1つ選び、解答用紙にマークしてください。
1. 北杜市
2. 笛吹市
3. 甲府市
4. 甲州市
ふふ、簡単ですね!