巡礼先が、ここが本当に、勇気を試される場所なのか…。渦巻く不安とともに、湧く疑問。
壁を背に、腰を下ろした。穂先は手元に引き寄せておく。ハンターフライが肩より飛び立つ。
逃げ疲れていた。
地下神殿とは言うものの、

明らかに

自然洞窟のようで、風通しは悪く、内部に篭る湿気と温度を、身かわしの服では遮れない。鉄仮面も蒸れる。顔中の汗を、マントで拭う。
…これ以上、汗をかきたくない。
遭遇する魔物・モンスターらの組み合わせにより、嘘で糊塗した説明を、様々に取り繕うのにも、うんざりしていた。ハンターフライからも、疑いの眼差しを感じていた……。チャラいキャラは、もう疲れました。ラリホーで眠ってしまおうか…。落ち着け、落ち着け……。慌て過ぎたのかもしれない……。
嘲るよりも、悶々としてきた。先に進む意思が弱まっていた。何より、一人しか居ないのだから、好きなように休みたい。
遭遇戦で、生死を争うはずなのだが、試せない。
…一番期待ハズレなのがコレ。
暗闇のモンスターハウスをさ迷い、逃げ惑う先に、何が?
…モンスターハウスって、苛酷ですね!
最深部に納められている(?)ブツとは?
…持ち出しは禁じられてないのか?
ホイミスライムは…あの蟹に捕食されたのだろうか。
…合・掌。

呼吸も気持ちも、乱れることなく……ゆっくり進むことが出来れば。試行しかけた『這って進む』…コレできねぇか。
地下への階段さえ見つけられれば、このフロアーは攻略したも同然!!って、



広すぎるんだよ!!


広さが分からない程暗いんだよ!!(*CM上の演出です*)


/マ/ー/カ/ー/の呪文が無いんだよ!!


トイレに行きたいよ!!

*「ナニヲ ツブヤイテンダ……?

おや…あ・・・?戻ってきたコイツ… 使 お う 。
コイツが欲しがってる光る石と、物々交換を、取引を・・・。どうですか?

こちら→光る石
ハンターフライ→道案内

*「マジカ……。 オマエ ガ ヨロイナノカ ジュンレイシャ ナノカ ワカランガ……。

えー…、/モ/ロ/イ/です。

*「ハア?
「…まず、この石を地下への階段付近に運んでくれない、かな?」
*「ナンダ?イイノカ ソレデ
「目印さえ、つけられれば、いいよ。帰りは……まぁ何とか」

アテは無い。

*「オマエ……。 ヨロイジャネエノナ?

いやいやいや、今更、何を。進まないので、とにかく!お願いしまっす!



続く