ねえ、お金は好きですか？

どうして好きなの？好きなものがいっぱい買えるから？
じゃあ、買えなくなって　お金がお金として使い物にならなくなって　ただの「紙と金属」になっても　それでもお金は好き？
(国の破たんなどで　実際に起こりえます）

買えないなら　お金なんて好きじゃない？

じゃあ「何でも買うことができる」っていうお金の力が好きなんであって　お金の存在そのものが好きじゃないわけですね？

それって「体目当てのヤリ棄てする遊び人」とか
「彼女が若くてキレイなうちは大切にするけど　歳を取ったら別れちゃう」とか
「恋人がリストラされたとたんに　着信拒否して逃げちゃう」とか
「売れている間はチヤホヤするけど落ち目になったら　さっさと次のアイドルに乗り換えるミーハーな追っかけ」みたいな人ってこと？
（例えは極端かもしれないけれど）

そんなあなたのことを　お金は好きになってくれるんだろうか？
近くに来てくれたとしても　すぐにいなくなっちゃうんじゃないだろうか？
お金と愛し愛される関係は築けるんだろうか？

もしあなたがお金だったら　どうする？


思いやりのヒントはそこら辺にある。

いい人っぽいから　そうすれば自分が誇らしいからとか　親切はいつか帰ってくるからとか
そういうんじゃなくて　やさしくしたいから　やさしくする　そういうもの。

ま、最初は「戦略的思いやり」から始めてもいいんだけどね。

正直な話　若かりし私は「結婚したい」っていう私の夢をかなえてくれる人だったから　夫と一緒にいることにした。
結婚願望ゼロな人だったら　さっさと別れて　ほかの「結婚してくれそうな人」とお付き合いを始めたと思う。
思いっきり打算ですがな。

結婚したら　ハードルがどんどん増えて　
必要最低限の生活費を入れてくれるとか　子供の面倒を見てくれるとか
家事も手伝ってくれるとか　
休みの日はどこかに連れて行ってくれるとか。
結婚記念日とか　誕生日くらいは覚えていていてほしいとか。
キャバクラにはもう行かないとか。
朝帰りはしてほしくないとか。

一つでもクリアできなかったら「ひどい！結婚してるのに！！」と怒っていた。
まあ、私も仕事を辞めずに生活費おさめたり　子供産んで育てたり　独身の時はやったことすらない掃除洗濯も毎日無休でやっていたけど。

それにしても「わたしもやっているんだから　あなたもやってよね」
「私ばっかり　ずるくない？」
「そっちがその気なら　私にも考えがありますけど」っていうのが多かった。

そりゃあ人としての当たり前な気持ちではあるけれど、

よくよく考えたら　夫だって結婚なんかしなければ　
私の実家とのめんどくさいトラブルに巻き込まれたりとか
夜勤明けで帰ってきたのに子供が騒いで眠れなかったりとかなかったろうし
お給料だって　自由に使えて
タバコだって止めずにすんだだろうし
車も好みのスポーツタイプを買えたはず。
好きなお酒だって　もっと飲めたと思う。

結婚することのメリットはあるだろうけれど、それにしたって犠牲のほうが多いんじゃないかな（それがイヤで独身主義の人も多いっていうのに）

それでも結婚生活を続けてくれているのに。よく我慢してくれているな。
そこまでして一緒にいたいのかとか　
そんな計算はじめたら　とっくに離婚だよね。

考えれば考えるほど　思いやりのかけらもないし　
そんな人お金だってイヤだよね・・・・
ムダ使いしているつもりはなくても　気が付いたらなくなっているわけだよ。

私のことが好きでなくなっても　病気になっても　働けなくなっても　
きったないおじさんになっても　
気持ちなんか全然わかってくれなくても　すごくイヤなヤツになったとしても
それでも　「やさしくしたいから」夫にやさしくできる私でいられるか。

私のやりたいことを横において（棄てる気はない、横に置くだけ。チャンスさえあれば前面に出す。だってやりたいんだもん！）、夫が望むことをしてあげられるか。

それは　やさしくするかどうかは　相手の状態に影響されない　
「やさしくしたい」という私の気持ちを大切にする自制心で　自分への思いやりでもある。

たとえば忙しい朝、枯れた花をせめて生ゴミと一緒に捨てずに　新聞紙にくるんで「ありがとうね。また会おうね」ってお別れすること。

たとえば　また明日着るジャケットをハンガーにつるして　ていねいにブラシをかけて埃を落とすこと。

たとえば体を使い倒してヘトヘトに疲れて帰ってきた夜　そのまま倒れこまずに「今日はがんばってくれてありがとうね」って一言自分に声をかけること。

おもいやりって「想い」を「やる」ってことなんだよね。
自分のあったかいハート（愛情）を　あらゆるものに差し出すということ。

お金についてはもちろん　景気の変動や　商売の浮き沈みはあるけれど　
節約のストレスで　お金がないのに浪費をしまくったり
気が付いたら手持ちのお金がないっていうことは　なくなりました。
お金が少ないなら　ないなりの楽しい工夫に満ちた生活をすればいいのだし
（私がキャラ弁作りが得意なのは　
毎日同じような安い材料しか買えなくて見栄えだけでも変えたのが始まり。
チクワとカニカマ、ウィンナーの加工職人です）　
まとまったお金が入ったからといって　気持ちが大きくなって急にほしいものがいっぱいできるものでもないし。

何年分かの生活費が貯金できはじめたときに　夫に「大じじ、大ばば　そして母さん（姑）の介護がしたいから　会社を辞める」と相談されました。
もちろん　OK。
夫のやさしい気持ちを　踏みにじらずにすんだ。
「何言ってるの？私たちの生活どうするのよ？」て責めずにすんだ。
ギリギリセーフだったかもしれないけれど。

お金のある・ない　メリット•デメリットで自分のやさしい気持ちや　大切に思う心が影響しないように。
余裕がある時だけ、都合がいい時だけ、優しくしてくれた人にだけやさしくするんじゃなくて
やさしい私は どんな時もやさしい人のままでいればいい。
そのくらいの自尊心くらい守りたい。

あってもなくても　お金は好き。1円でも　1000円でもわけへだてなく好きですよ。
そうやって　悠々と　好きなものだけを買い　大切に使っています。
今よりもっと美しく稼げないものかと工夫しているところではありますが。


愚かな自分だと思いたくなくて　成長していると信じたくて本を買いあさるのはやめて　全部あげたり捨てたり処分しました。
一時は床を補強工事するくらい　たくさん本を持っていました。

もっと自分が喜ぶことにお金を使うことにしたんです。


本が大好きなので読むけれど　図書館を本棚代わりに使っているので　自分用に買うことは　まずなくなりました。
（買わなくてもいっぱい本もらうしねー。図書館のいいところは絶版の本まで読めるということ。
国会図書館なんかデジタル化したものをダウンロードまでできる）

ただ、プレゼント用の本は　けっこう買います。プレゼント好きなんで。


むちゃくちゃ買っていた本代がなくなって　浮いたお金で　いくつか習い事を始めました。


セミナーや講演会に散々参加していましたが　それよりも　オフ会、お茶会、パーティーに参加するようにしました。
私のことを全く知らない人に　たくさん出会わせてあげました。
そのほうが　私は嬉しいみたいでした。

29歳の転換期から　10年近く、30代は試行錯誤の連続でした。

思いやるって　親切にするって　やさしくするってどういうこと？それがお金と本当に関係しているってホント？

わかるまでやる　できるまでやった結果。
今からでもいかがですか？　

きっと私ほど　どんくさい人は珍しいと思うので　どの方も　もっと早く体得できると思いますよ。
わからなくても　わかるまでやる　できなくても　できるまでやるっていうのがミソです。
 

 

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