弓場区 組立編1 | 尽貫のブログ

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泉州工作処の管理人が、木工工作、木彫、ミニだんじりから全然関係ない話まで色々お送りします。

今日の昼前、クマゼミが鳴いていました♪フライングもいいところなセミでしたが、鳴き方が無茶苦茶変でした!!


弓場区のミニだんじりも本体組立の紹介となりますが、腰の8本柱(泥台~縁葛)と黒檀の6本柱が立つところまでは巻甚氏が担当してくれましたので、ご覧のような状態から私がバトンタッチで続きを組み立てます。

縁葛と手前の6本柱が外れた状態です。


泥台の敷板と太鼓下にくる網も再現しています。


太鼓の吊り環も装備。


柱のホゾの部分です。


縁葛と柱が乗った状態です。ここから私の組立作業開始です♪

神戸型独特の神楽工法(カグラ)で組まれただんじりですが、神楽工法とは家の増設(一階建ての家に柱を足して二階建てにする)のために用いいられるものですが、腰廻りを1階、腰から上を2階とみなしているのでしょう。


まず絵振り板と虹梁(中)を組み込みます。この絵振り板が女屋根を組む為の基軸となります。


虹梁ですが、弓場区の虹梁は、袖切りに眉だけしか細工されていません。これは使われているケヤキの杢がとんでもない玉杢(泡杢?)で、その杢を生かすためにこんなシンプルな細工がされています。

これを再現するにあたって、全作業中試行錯誤が一番多かったような気がします。

しかし、巻甚氏が突然半ば博打的に虹梁用の材料を仕入れました。せっかく仕入れた材料なので、それで製作することになりましたが、これが思った以上に雰囲気が出たように思います。


※眉とは虹梁の下部の線のような切り欠きで、袖切りとは虹梁の端の三角に欠き込んだ部分をそうよびます。


これは玉杢ではなく瘤(コブ)と言うのですが、縮尺されたミニだんじりにはマッチしたようです♪

しかし加工が大変でした(汗)


女屋根外側の枡組み加工。女屋根は2段の出組です。


仮組みです。


女屋根の男屋根側の枡組みは半分に割ったような形になります。


これも仮組みですが、組物が柱と絵振り板にとそれぞれ接合します。ややこしいです。


~男屋根箱棟彫刻~