質疑(村上委員) 

5月18日のテレビでケンミンSHOWが放送されていました。私もサウナで見ていたのですが、広島が取り上げられていました。テレビの中で、元バレーボール日本代表の栗原恵さんとアンガールズの田中さんが出てきて、我々はまだ観光大使に呼ばれていない、ぜひ呼んでもらいたいと言っておられました。現在、観光大使は有吉弘行さん、スノーボーダーの竹内智香さん、そして戸田菜穂さんの3人になっています。ここで大使に任命したらメディアが興味を持ち、後追い記事にしてくれると思います。コロナ禍で広島の観光客も4年前に比べると3分の2ほどに激減しているため、このような茶の間の親しみを呼ぶ、お金のかからない観光振興にも取り組んでもらいたいという趣旨で、質問を幾つかさせてください。
 現在、県観光連盟において令和2年度から取り組んでいるHITひろしま観光大使という取組があります。観光大使任命といっても、浮き沈みの激しいメディア社会の中で、行政として観光大使を任命するのは難しいことだと思います。福山にも福山アンバサダーというのがありますが、現在はネット社会の流れからも、このようにHITひろしま観光大使の政策にウエートを置くことは理解できます。そこで、HITひろしま観光大使の状況を教えてください。

 

答弁(観光課長) 

ニーズが多様化している中、新しい観光ニーズ等を踏まえて、HIT観光大使としていろいろな方々から情報発信していただく取組を行っております。この観光大使は、広島が大好きで、広島の魅力発信に協力いただける方であればどなたでも応募ができるものであり、令和2年10月の制度開始後、現在、約1万5,000人の方々に登録いただいております。また、そのうち海外の方が約2,000人となっております。また、その中には、元サンフレッチェ広島の森崎浩司さんや俳優の辰巳琢郎さんなどのほか、地元女子サッカーチーム、サンフレッチェ広島レジーナの選手27名等にも協力いただいております。こうした大使の方々がSNS上で毎週1,000件を超える本県の魅力の発信を行っており、制度開始後の投稿は延べ約10万件となっております。

 

質疑(村上委員) 

HITひろしま観光大使の現在の状況は分かったのですが、番組内で観光大使についての発言がありましたし、今回、栗原恵さんとアンガールズの田中さんに対してどのようにされているのか、お伺いします。

 

答弁(観光課長) 

このたびの番組を受けまして、ぜひ県としても何か連携した取組ができないかということで、先日、観光連盟から番組制作会社に対して企画の実施について打診を行ったところでございます。打診内容といたしましては、例えば、栗原さんやアンガールズの田中さんにHITひろしま観光大使に就任してもらい、その任命式をTAUで実施するなど、番組内で出身市町のお勧めの商品や御自身のエピソードなども交えながら試食、紹介いただくことなどを提案しております。

 

意見・質疑(村上委員) 

早々に企画会社に依頼をしたということで、迅速な対応、感謝いたします。
しかし、HITひろしま観光大使の中でも一定の有名人に対しては違う名称を使用する、別枠で目立つようにする、TAUの1日店長をやってもらうなど何か一つ基準を設ければいいのではないかと思います。
一方で、観光庁が発表した観光立国推進基本計画では早期に年間5兆円のインバウンド消費を目指すことも報道されておりました。今後は外国人もHITひろしま観光大使として戦略的に獲得するべきだと思うのですが、どのような形でやっていくのか、お伺いします。

 

答弁(観光課長) 

先日のサミット開催などを契機として、インバウンドを促進していく必要があると考えており、海外への情報発信がより重要と考えております。そうした中で、HITひろしま観光大使につきましても、多くの外国人の方にご登録いただき、自ら情報発信していただくための取組を進めていく必要があると考えております。現在、ご登録いただいている外国人約2,000人のうち台湾の方が約1,200人となっております。今後におきましては、訪日リピーターの多いアジア地域のうち、各国のトレンドを先導すると言われている香港、あるいはシンガポールをターゲットとして登録者増加に向けた取組を進めていきたいと考えております。また、欧米等につきましては、観光連盟が協定を締結している京都市、DMO等とも連携して、まずは国内在住の方々の登録などを促していきたいと考えております。

 

要望(村上委員) 

 

最後は要望なのですが、福岡では、韓国と中国をターゲットとして戦略を練っており、大阪は東南アジアにある程度絞って、戦略を練っております。では、広島県はどこをターゲットにするのかというところで、私は福山からよく新幹線で来るのですが、白人の方などが原爆ドームなどに集まっているのをよく見ます。今後、2070年にはキリスト教徒よりイスラム教徒が増えると言われており、内海である瀬戸内海は、落ち着いた海を見たことがないイスラム圏の人たちにとっては、相当魅力的な観光地に映ると思います。その際、ハラール認証店のお店を開き、礼拝の方角などを分かりやすくしたアプリを開発するなど、イスラム教徒の方もターゲットとして戦略を練ることが必要だと思います。長期的に見て、2070年という年はとても重要になると思っているので、そういったところも念頭に入れていただいて、戦略を十分練っていただきたいと要望して質問を終わります。