読んだー! | music magic land ~音楽と本と日々のあれこれ~

music magic land ~音楽と本と日々のあれこれ~

楽しそうに生きていれば重力なんて消してしまえて、
そのうち砂漠に雪だって降らせることができるかもしれない。
そんな仙台LIFEのあれこれをマイペースで綴っています。


読み終えました、モダンタイムス上下巻。

面白かった。
あー、1日中、本が読めるって幸せ。
あ、特に論評的なことは言いませんよー笑

伊坂幸太郎、どの作品もついつい一気に読んでしまうな。
やっぱり好きだなぁ。
登場人物がいつも魅力的。今回は、五反田さんがイイね。『砂漠』の西嶋っぽい。好き。

伊坂さんの伏線の張り方、緊迫した場面でも笑いを忘れない所や、なんと言っても軽妙な語り口がクセになる。
読みながら、おっ!伊坂幸太郎だねぇ、と嬉しくなってしまう。

私が伊坂幸太郎を好きだと知った人が、「スゴく面白い」とお薦めの小説を貸してくれたことがあるんだけど、ビックリした事が2つ。
1つ目は、貸してくれた小説のジャンルがミステリーだったこと。
2つ目は、そういえば世間的には伊坂幸太郎ってミステリーなんだって事を忘れてた自分。

いやぁ、びっくりした。マジで。ま、確かに受賞タイトルを見ればわかるし、確かにそうなんだけど。笑

普通のミステリーって読み終えたとき「あぁ、そういうことだったんだ」とか「犯人はこの人だったのか」って感じでしょ?
でも伊坂幸太郎ってミステリー特有の結末に向かう伏線が独特だし、登場人物の個性やセリフにワクワクしたりグッときたりして、読み終えたとき
「ああ、いい小説読んだなぁ。」「あのセリフ、忘れらんないなぁ」
とか思うからジャンルとか忘れてた。

前にこのブログで書いた『重力ピエロ』もそう。目を覆いたくなる所もあるけど、家族の関係とかね。

「楽しそうに暮らしていれば重力なんてなくなってしまう」
「あなたもわたしも、そのうち宙に浮かんでしまう」

背景が背景なだけに、最高でしょ?なんてセンス持ってるんだろうと思ったもん。

『モダンタイムス』では、伊坂と渡辺の会話
「いいか、小説ってのは~音楽みてえに、~みんなで何かをやろうぜ、なんてことはできねえんだ。役割が違う。小説はな、一人一人の人間の身体に沁みていくだけだ」
「沁みていく?何がどこに」
「読んだ奴のどこか、だろ。じわっと沁みていくんだよ。人を動かすわけじゃない。ただ、沁みて、溶ける」
と、やっぱり
「勇気はあるか?」
が刺さりましたわ。

あー、楽しかった。
うっ…ブログ書くのに1時間以上かかった…

おやすみなさい(_ _).oO