近年、痛みの原因が心をつかさどると考えられる、脳にあることが解ってきています。そして、生理学者の中には、ネガティブなストレスが脳に多く働いている時に身体を痛めたりすると、治癒に至るまでの期間が長引くと言われています。さらには、中枢である脳から抹消に痛みを伝達する神経が興奮状態になったり、その痛みを伝える神経細胞の一部が増殖することも示唆されています。

 今朝も、腰痛を訴えた高齢者の方が来院されましたが、子供の頃から父親がいないので、祖父である患者さんがゲーム機を与えて甘えさせた為か?、心配事が多いそうです。このような場合も、孫の将来を危惧するストレスが関わっていることが多々あるように思います。特にいたもの中でも薬を服用しても効きにくい場合?や3ヶ月以上に渡り、長引く慢性的な痛みはその疑いが強いように思います!。しかし、薬物・精神療法及びはり治療などで効果があっても、この症状は精神的なストレスかは?科学的で確実な根拠を見出すことは困難です。しかし、そのような痛みを引き起こすメカニズムを知ってもらい病気の治療や予防の参考にしていただきたいと思います。

 例えば、急性痛の時は我慢できないこともありますが、ある程度良くなってくる兆しがあれば、痛い痛いと言ってしまったり、悲しい・辛い・私ばっかりこんな目になど、思ったり話したりすると、一時的な発散になっているようですが、実は逆に脳にはネガティブなストレスを増幅させてしまい、痛みが自分を苦しめていることになっているのです。また、脳内もストレス時に分泌されるホルモンが優位になってしまい自律神経がバランスを崩してしまうのです。このことからも、脳はポジティブで喜びや楽しい話が好物なので、耳を通して楽しい話や音楽などに触れる機会を持ちましょう!