近年、核家族が多くになり、家族の問題による悩みが少なくなったものとも思われがちですが、実は我々の問診ではプライベートな出来事に触れることが多く、個人情報の問題から、充分に聞き取ることの出来ないのが現状です。

 このことから、我々と患者さんは対等ではないことを充分に認識して、先ずは信頼関係を構築することが最も大切であります。しかし、家族の中にも家族よりも友達を信頼したりして家族の絆が崩壊してきているように思います。

 偏見的に見るのではありませんが、例えば、よくある大勢の家族の場合や?、複雑になると、実の親が離婚して再婚している場合?、などは子供から見ると家族が2つあることになってしまっている場合がある?。さらに、パートナーが同性愛であることも多くはありませんが存在します。

 私を始め、つい人間は自分の考えを押し付けてしまいがちです。家族・両方の親や祖父互いに良い距離感や中心的となる、まとめ役・そして、それぞれの理解が必要になります。昔は一本筋の通った頑固な大黒柱であるお爺さんやお父さんが嫌われ役を果たして家族をまとめてきましたが、今は無理となってしまいました。

 このような生活環境を、はり治療を通じて、ほど良い交通整理やアドバイスによりフラストレーションを解消していかなければなりません!。その上に家族の協力が不可欠であり、協力が得られれば、必ず心の病は改善して健康になれるものです。

 でも中にはこのような努力ができず、安易に離婚・別居を選択することで、家族の関わりから逃げて、症状が緩解する方も存在します。

 最後になりましたが、是非、訪問して下さった皆さんには、出来うる限りの努力を惜しまず、問題を乗り越え、素晴らしい生活を築いてほしいものです。