患者さんを治療中に、しばしば質問されることで、甘い物をよく食べますが糖尿病ではないですか?と聞かれることがあります。また、母親だけでなく娘までも糖尿病を心配しているようです。実際に私の父親方の兄弟は、糖尿病の血筋(遺伝的背景)のように思います。

 糖尿病発症初期には、はっきりとした症状が現れないことがよくあります。しかし、糖尿病治療で最も大切なことは、早期発見と早期治療が重要で糖尿病と診断されても放置していると、合併症を発症してしまい、進行すると死に至ることがあります。

 初期症状としては、身体がだるくなる(倦怠感)・喉が渇く・尿量が多い・身体がかゆい・特別に痩せるような食事や運動をしていないのに体重が減少する・手足がしびれる・異常に食欲がある。などが主な症状です。そして、これらの症状はすべて関連があります。気になる症状がある方は病院で血液検査(血糖値)をお勧めします。

 身体がだるくなる症状は、血液中の血糖値が高くなると尿から糖が降りてしまうことで、腎臓の浸透圧の影響で尿量が増加します。そうすると身体は脱水症状をおこし、だるくなり倦怠感を訴えるようになります。また、身体は水分が必要になることから、喉が渇く症状も自覚するようになります。

 高血糖が長く継続すると、糖分は血液中に多くあることから、重症化してインスリンが不足すると糖分が細胞中に取り込まれずに尿から降りてしまい体重が急激に減少してしまいます。

 ちまたの広告で、運動療法や食事療法をせずに良くなったとか?サプリメントを飲むと症状が無くなったとか書いてありますが、前日のように糖尿病や症状の発症には科学的にメカニズムが解明されています。上手い話は信用できないと思います。

 最後になりましたが、糖尿病には多種多様な症状と合併症があります。早期発見の為の参考にして頂けると幸いです。