今日の訪問リハではかお

いつものように裸足になると、麻痺足の緊張が高いため指は曲がり、血行が悪く赤紫色になっていました。

先生は、「今日は良くないなあ」って言いながら、夫が腰掛けている前にペタンと座って夫の麻痺足を取り自分の膝の上に乗せ、足首を伸ばしたり曲げたり、足指を反らせたり曲げたりしました。

伸ばす時も曲げる時も、限界までしっかりゆっくりと、です。

みるみる足の色が良くなっていきます。

足を動かされている間、夫は上半身を立たせ良い姿勢を保つことが大事です。

先生は、麻痺足の踵と指先を両手で持ち、足首と膝を90度にして持ち上げ、夫がどれくらいまで上半身の姿勢を崩さずにいられるかを見ます。

足の治療をしているようですが、同時にお腹やお尻の力をいれさせています。

先生は足を上下左右にゆっくり、足の関節ごとにねじったりしながらその部分部分で反応しているか確かめながら動かします。

こういうとき、夫の顔は何かを感じているような真剣に考えているような表情になります。

かお「動きについてきてますよ。この辺、使ってないですね。使えることを脳に知らせないとね。本人が意識的に使うのは難しいです。動かされることによって脳を刺激しないと、もっともっと」

次に、麻痺手を動かします。

肩のほうから指先へ

先生の介助で手を握ったり脱力したり、腕を曲げたり伸ばしたり・・・

ここでも、足のときと同じように、どこまで反応があるか見ます。

手を伸ばしゆっくり前に誘導し、上半身をまっすぐ前に折るようにします。

そのとき、骨盤が動かず、しっかり折ることができませんでした。

かお「ご主人は下部体幹に麻痺があり、骨盤がうまく動きません。ここは歩行に大事なところです。是非改善したいですね」

動きにくい部分をかばって緊張しつづけた筋肉が疲労で硬くなり使い辛くなる、、、使わなかった筋肉は硬くなり短縮する、、、

夫の体は本当にたくさんの問題をかかえています。

かお「あちこち手をつけたくなりますが、私は、1時間でできるのは2箇所と思っているんです。今日はここ、と決めたらそこで成果を出すことが目標です。」

今日は、麻痺手がやわらかくなり私がスッと持ち上げられるようになりました。

この状態がいつまで維持できるかはわかりませんが、夫が動きやすさを実感して少しでも身のこなしが良くなってくれると大きな成果になります。

最後に数メートルを歩きます。

先生は、いつも一歩目にこだわります。

かお「歩くとき脳が働くのは一歩目だけなんです。ある程度の速さで歩くと、その後の繰り返しの動きは脊髄までなんです」

全く使ってないというわけではないそうですが、悪い動きでガツガツ歩いても体力維持にはなりますが脳の改善には繋がりにくいそうです。

今の夫には、良い姿勢で立ち続けたり、屈伸運動をしたりするほうがいいんでしょうが、私はすぐに歩かせたくなっちゃうんですよね。

失敗して体がガチガチになって先生に治してもらうこともあるんですが、先生は「関心をもってくれることが一番なんで、好きなようにやってください」ですって。

歩くことはやめられない~
おんぷ