アメショが我が家に遣って来たときのこと | Indigo Walts

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カウンセラーNorikoのアレコレ。

先日、飼い猫が虹の橋を渡っていった。8歳。アメショ。


親父が死んだあと、
私はまだ、東京に戻るか迷っていて。
でも母を一人には出来ないのも分かっていて。

最近移り住んだという実家は
まるでなじみがなく、居場所もなくて。

そんな中で、誕生日。
30も後半だというのに、誰も知り合いもいない暮らしの中で
叔父が「気分転換に」と車で連れ出してくれたペットフェス。

飼うつもりはあった。いずれにしても母を一人には出来ない。
しかし、買うつもりはなかった。

今だから分かることだが、動物を飼っていないと
動物病院やペットショップになかなかいかない。

自分で保護したら絶対飼うのに、と思っていたけど
そういう時って、出くわさないもので。

無意識に、親父の命日に近い出生の子を探す母と私。



元来猫好きのため、生後3か月前後の仔猫たちをみては
心が温かい気持ちになって。
元気いっぱい、生きるぞーってエネルギーが目に見えるよう。


先代の猫は、スタイルのいいシャム系雑種の黒だった。
まだ目も開かないうちに、親父の背広のポケットに入って
うちにやってきた。

遺伝か何かで、難病持ちであり、
5年で他界してしまった。
あれから15年以上経つんだな。


仔猫を見て歩いている中で、やっぱり黒い子を探してしまう。


そんな中で見かけたアメショ。

アメショのくせに、柄が薄くて真っ黒に見える。
兄弟猫と一緒にケージの中にいるが、
一匹だけ、異様に大きい。
月齢はまだ2か月半。命日に近い。
真ん丸、ビー玉のようなキトンブルーの目。

「お前は、きっとどんどん大きくなって、頑丈で屈強で健康で
長生きする子だね」


ひととおり見て回った後、
どうしてもあのでっかい猫、いや、でっかくなる頑丈な猫が気になって。


買ってしまった。
衝動買いにも程がある。


まだ免許のなかった私は
帰りにホームセンターやペットショップを回ってもらって
ケージやトイレ、フードなどを一通り用意して。


必死で育てた。

人間だって自分の医師で寿命を全うできるか分からない。
この仔は、うちに来たからには
できるだけ幸せに、寿命を全うしてもらいたい。

猫を飼った経験もあるし、先代は目も開いていない状態から育てた。
それでも、いろんな猫の育て方の本を買い、ネットで情報を探し、
過保護に、過保護すぎるほどに細かく、育てた。

それ以外、することなどなかったし。
愛情を注ぐ対象が私には必要だったし、
それはもう、可愛らしくて。
目を離すことなどできなかった。


8年も経っていたんだな、と
月日の速さに驚く。