嘆きの神・・・ | クラシック & モダニズム

嘆きの神・・・

人間の蛮行を悲しむのは
人間だけなのであろうか

諸々の神を世に送り出し
それを受け入れた者達は

神に事の真意を問い続け
贖罪の何たるかを尋ねて

今日もまた祈り続けては
神の悲しみの声を聞いた

天の父なる神よ鎮め賜い
怒り悲しみを越えた時に

事の成行きの真なる意味
を心ある者に伝え賜わん

聞く耳を持たず目を閉じ
見ることをしない者達に

貴方の嘆きの声は届かず
今日もまた過ぎ去るのだ

聴けよ、見よ、神と語り
祈りて神意を聴くがよい

神は泣いている誰よりも
洪水のような涙を流して

神の愛を伝え続けている
神の親の愛の何たるかを

誰が誰に誰を通してか等
気付かれず降り注ぐのだ

報復は報復を生み歴史に
刻まれつつ愛を忘れ去る

愛せない者を愛する事は
人間に課せられた神の愛

悲嘆と絶望に追い込まれ
精神の放浪者の己がいる