『今日はゆっくり喋れそうかな?』そう言ったのは彼だった。

なのに・・・今夜も深夜。いいんだ。寂しかったアノ頃に比べればと思ってはいたけれど・・・。


それは些細な事だった。

【彼女】の事と【将来の事】の話になった時・・・彼の言い分があまりにも身勝手だった。

最初は黙って聞いていたんだけど・・・

このままじゃいけないと思って、つい口を出してしまった。

『そんな事言われると不安になっちゃうよ』と。

それに対して『じゃあ、去年の八月、十二月のお前の態度はどうなんだ?』

八月・・・彼の両親に散々な事を言われ、かばいきれない彼に呆れて山口に帰った。

十二月・・・年内にお父さんを説得するといった彼は結局話すら出来なかった。

・・・私の何処が悪いって?

なんだか・・・【俺は悪くない】な彼を見て・・・・・・・・キレた。

『じゃあ、私が悪かったからご両親にあんな事まで言われ、アナタは勝手に自己完結しその後別の女性に癒しを求め私の気持ちが変わってない事がわかったら彼女に辛い仕打ちをし看護師として自立しようとしている私の元に何も持たずに転がり込んで・・・自分だけが幸せならいいんですか?もしも私がアナタに同じ事をしても俺が悪かったんだから仕方ないなんて思えますか?』

わかってた。

でも・・・彼と居たかったから我慢もしてた。

自分の非はキチンと認めてた。

彼の身勝手さも弱さも承知の上だった。


『もしもし?』『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

『もしもし?』『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

Σ( ̄□ ̄|||)まさか!?

『声・・・出ないの?』『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

『声が出ないのなら・・・受話器ンとこ二回叩いて』・・・コン!コン!




・・・私は一体どうすればいいんだろう。