ヌード話2題=ヌードビーチにヌードのボランティア | 裸のニューヨーク

裸のニューヨーク

ユー・ドント・ノウ・ニューヨーク・ザ・ウェイ・アイ・ドゥ...これは私のアンビバレントでパーソナルなニューヨーク・ストーリー。

アメリカ人の裸に対する感覚は日本人のそれとは大きく異なる。公共の場を全裸で走り抜けるストリーキングという行為がある意味市民権を得ているし、多くの大学でこの行為が伝統行事となっている事ひとつを取っても日本とはかなり違う事がわかる。アカデミー賞の授賞式に素っ裸で登場したストリーキング男性もいて、驚きよりは笑いをもって迎えられていた。全裸の男女が出演するオフブロードウェイ劇を見た事もある。

「ムーニング」という、お尻を丸出しにする行為もジョークとして認識されているし、祭りやイベントで女性がノーブラの胸をぺロリと出す事もある。ジムに行けばカーテンのないシャワールームがあり、ロッカールーム内を堂々と裸で歩き回っている。日本のジムやプール、お風呂で厳重に体にタオルを巻き、もぞもぞと時間と労力をかけて脱衣や着衣をする女性がいるのとはかなり違う。

ヌードに大らかなアメリカではあるが、やはり度が過ぎるのはまずいと見える。CNNが伝えるところによると、ヌードに寛容な町として知られるバーモント州ブラトルボロでは裸での水泳や日光浴は合法だが、その町で7月18日、全裸で出歩くことを禁ずる30日間の一時的な条例が採用されたという。何でも、猛暑に見舞われた昨年の夏、若者が裸で自転車に乗ったり、フラフープコンテストをしたりと裸での行為がエスカレート。今年はかばんとサンダルだけの姿で町の中心部を歩く高齢者もいたという。条例に違反した場合の罰金は(たったの)100ドル。これで効き目はあるのだろうか?

一方、凍えそうなアルプス氷河で8月に裸の集団の写真を撮るためのボランティアをスペンサー・チュニックという写真家が募集しているという。このまま温暖化が進めば2080年までにはスイスの氷河は消失するとかで、それをアピールする狙いだという。

「クイーン」で本年度のアカデミー賞主演女優賞を得た保守的なイメージのヘレンミレンが何と、アメリカのトークショーで自分はヌーディストであると告白していた。

大自然が眼前に広がる栃木の露天風呂で大きな開放感を味わった経験のある私としてはヌードビーチというアイデアには非常に魅力があるが、盗撮行為が横行するという日本のビーチの状況を見聞きすると、到底実現不可能と思われてくる。

出典サイト
http://edition.cnn.com/2007/TECH/science/07/19/glacier.nudes.ap/index.html
http://today.reuters.co.jp/news/articlenews.aspx?type=worldNews&storyID=