海外ドラマを巡るトピックふたつ | 裸のニューヨーク

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ユー・ドント・ノウ・ニューヨーク・ザ・ウェイ・アイ・ドゥ...これは私のアンビバレントでパーソナルなニューヨーク・ストーリー。

全米で活躍する1万人以上の映画やテレビの脚本家が所属するアメリカ脚本家組合が5日、ストに突入したそうだ。前日にDVDやインターネット配信作品の利益配当の大幅アップを求めて交渉を行なったが決裂したと報じられている。


ストに参加している脚本家たちの作品リストを見ると、ボーンズ、ハウス、Lost 、デスパレートな妻たち、などなど、人気ドラマがズラリと並んでいる。


まあ、日本ではいまだに2004年の「フレンズ」の最終シーズンをやっているぐらいだから影響は皆無だろう。


ところで、海外ドラマ事情でひとつ気になる事がある。それは「吹き替え」。


各局の方針で、「吹き替え」「二ヶ国語放送」「字幕」の3種類の放送があるが、海外ドラマファンであれば、字幕が好ましい場合が多いと思う。「AXN」というチャンネルの座談会では出席者全員が字幕希望だった。レンタルショップに行っても主流は字幕スーパー版である。吹き替えの需要があるのならそれはそれでいいだろうが、例えば私の大好きな「名探偵モンク」は強迫性障害を患らっている。ウェットな声質なのだが、吹き替えの角野卓造さんの声はドライ。申し訳ないが楽しみが半減してしまう。


また、コメディ番組の女性の場合に顕著なのだが、元の俳優さんに比べ、声優さんの声がやたら甲高く、ハイテンションでわざとらしい事があるのだ。「フレンズ」のリサ・クードローのベルベットのような声も甲高いキンキン声になっているし、ジェニファー・アニストン担当の方の声質も全く異なる。リブ・ウルマンやジュリア・ロバーツの声もかなり低いが吹き替えには反映されていない。一般に日本女性の声はアメリカ人と比べてみると甲高いという事もある


が、それだけではない、面白くしようという魂胆が見え見えでかえってあざとい。


素晴らしい吹き替えだと思ったのは今までに3人だけ、「刑事コロンボ」のピーター・フォーク役の初代の小池朝雄さんと2代目の石田太郎さん、そして「ジェシカおばさんの事件簿」のアンジェラ・ランズベリー役の森光子さんのみである。費用的にも字幕の方が安上がりだろうし、なるべく元の俳優さんの声込みで上映しないともったいない。彼らの声は何億という高い出演料の1部なのだから。