昨日のコメントの続きですが、

「あえてゆっくり介護すること」

についてのコメント。


新人さんは 早い仕事=仕事が出来る人

と思っている人が多い、と。


これ、本当に陥りやすい罠というか。。。


みんな、最初はこう思うんじゃないかな?

と思うんです。


みんな最初は、ベテランさんについていこうと必死。

早く早く仕事終わらせなきゃ!

できるだけ迷惑かけないようにしなきゃ!


と思って必死に食らいつこうとがんばるんですよね。


そして、仕事がスムーズに終わると

今日もがんばったぞ、みたいな。


でもそれに慣れると。。。

「私って、何で介護やってんだろ?」

っていう疑問にぶち当たりませんか?


タスクだけをすばやくこなしていくなら、

介護じゃなくてもいいですよね?

工場の流れ作業とかでも。


そして、ちょっとイレギュラーなことが起こると

(たとえば、誰かが便失禁したとか、

転んだとか、とても機嫌が悪いとか。。。)

いつも進んでた仕事がスムーズに進まなくて、

イライラしませんか?


私も何年かかかりましたよ。

退職して、わかったこともたくさんありました。


でも思ったことは、


人間なんだから、

いい日も悪い日もあるじゃんか!


たまに機嫌や体調が悪い日に

だれかが少し時間取ってくれたって

いいじゃないですか。


そりゃ、ずっとは無理ですけど。


でも、それは、「仕事中」っていうのができれば理想です。

「残業」ではなくて。


「残業」でやり始めると、

終わりがなくなって、

毎日残業するのが当たり前になると

暗闇の無限ループから抜けられなくなります。

これもまた、辞めたいと思う時期を早めます。

燃え尽き症候群になる日も近くなります。


「仕事中」に少しだけゆっくり介護する。

簡単そうで難しいです。


「ゆっくり」っていうのに語弊があるかもしれないのですが、

「その人のペースに合わせる」てことですね。



直接入居者に関係のない部分は「効率的に」。

でも、入居者の前では「ペースに合わせて」。


ふと思ったのですが、

結局のところ、

効率的に、仕事をしていないと

ゆっくり待つ介護もできないのではないかと。


介護も何年もやっていくと

ある種の「悟り」みたいなものが沸いてきて、

「何のために、介護やってるんだろう?」

という疑問にやっぱりあたるんですね。


その壁を乗り越えたら

「ゆっくり介護」、できると思います。




コメントをくれた彼女は言っていました。

「先輩が見本を見せなくては!」

そのとおりです。

先輩がぜひ、その「ゆっくり介護」教えてあげてください。

そんなにあせって仕事したって

どうにもならないってこと。




ちゃんと自分も大事にしながら、

仕事をすることも、

ぜひ、後輩に伝えていってください。



私も口をすっぱくしていってます。

「自分を守りなさい」

「腰痛になるよ」

「介助器具を使いなさい」

と、後輩に。

まだまだ夢中で仕事を早くすることを考えている

皆さんに。

「スローダウン!」


特に、順調に行っている日は。


ちょっとだけ、誰かに特別な日を作ってあげても

いいんじゃないでしょうか。


同じくベテランの介護士は

いつもシャワーの入居者を

お風呂に入れてあげたりします。
(オーストラリアではほとんどの入居者が
シャワーです。浴槽がない施設もあります)


素敵な心遣い。


その心遣いができる余裕のある

介護士になりたいじゃないですか♪