ある人にとっては喉から手が出るほど欲しいものも

別のある人にとってはとっとと切り捨てても構わないものだったりする



目に映っているものはおんなじで

同じ月を北から見るか南から見るかの違いなだけ

そしてすべての人が肩を並べて

同じ場所からひとつの月を眺めることは出来ないのだということ



よりはっきり見えるように眼鏡をかけたり

ライトをつけてみたり色を入れたり

レンズの精度を上げ絞りを入れたりもするけれど



月は月で

ただそれだけなのだと

淡々と思うときもある