たんぽぽや長江濁るとこしなへ
山口青邨



季語

蒲公英
たんぽぽ

蒲公英/たんぽぽ
仲春
 

たんぽ/鼓草/藤菜
白花たんぽぽ
桃色たんぽぽ
蒲公英の絮/西洋たんぽぽ


明るく親しみぶか
い春の野花。西日
本には白色の花も
見かけられる。花
が済むと、風にふ
わりと「絮(わた)」
が乗りゆくさまもお
もしろい。


蒲公英に狐の遊ぶ昼間哉
柳絮「文庫」
たんぽぽや折ゝさます蝶の夢
千代女「千代尼発句集」
たんぽぽに東近江の日和かな
白雄「白雄句集」
たんぽぽや一目に見やる茎と花
乙二「をのゝえ草稿」
日の恩の光りかゞやく蒲公英哉
祭花「月影塚」
馬借りて蒲公英多き野を過る
子規
たんぽぽや一天玉の如くなり
松本たかし「松本たかし句集」
~きごさいより。




三句 悠


たんぽぽや少年院の塀高し

たんぽぽをまたげば草の触るべし

たんぽぽや流人の墓のある岬






たんぽぽで一句どうぞ。