季語 夕立


ゆふだちのやうな男と云はれけり



(濡れる間もなく熄む)




夕立/三夏
ゆうだち
ゆふだち
ゆだち
よだち
驟雨
白雨
スコール


夏の俄雨のこと。強く晴れた午後、発達した積乱雲が降らせる短い間の雨
通り過ぎた後は水撒きをしたように爽やか。






例句


夕立にやけ石寒浅間山
素堂


夕立や草藁を掴むむら雀
蕪村


夕立が始まる海のはずれかな
一茶


わだつみのゆふばえとほき夕立かな
日野草城


夕立や率爾な雲の一とほり
千代尼


外山も傾山も夕立かな
山口青邨



語録
芭蕉


多少俳諧好きたる人より、外の芸に達したる人、はやく俳諧に入る。




俳句が面白いと思い、早くから始めた人より、他の芸で苦労し、極意を掴んだ人のほうが俳句を掴むのもはやいものだ。

つまり、一芸はすべてに通じると言うことか。



よろしければ夕立で一句どうぞ。