My sweet home ~恋のカタチ。 -2ページ目

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「すみません。こんな夜中に、」

 

初音も部屋着のままやってきた。

 

「い、いえ・・」

 

「もう寝てるかなと思ったんですけど。すぐに返事が来たので。ああ痛んで寝れないんだなと思って・・」

 

ギクっとした。

 

彼に心配させないようにと思ってすぐに返事をしたのに、彼の思考はその上をいっていた。

 

・・さすが。

 

 

 

 

いきなり額に手をやられた。

 

「え、」

 

心臓が高鳴る。

 

「少し。熱もあるんじゃないですか。痛み止めで解熱してるかもしれないですけど。捻挫でもその日は発熱することもありますから、」

 

「き・・気分は。悪くないです・・。 寒気もないです、」

 

思わず少しだけ身体を離してしまった。

 

「寝てください。そばにいます、」

 

いつもの優しい笑顔にもう逆の意味で寝られないんじゃないかと思うほどだった。

 

 

・・・うれしい

 

どうしよう!

 

思わず彼に背を向けてベッドに横になり顔だけニヤけてしまった。

 

逆に寝れない!

 

 

 

・・・

 

 

気づいたら爆睡していたみたいで。

 

気がついたら周りが明るくなっていた。

 

ん・・?

 

ゆっくりと目を開けるとベッドの傍らに椅子に腰かけた初音がうとうとと眠っているのが見えた。

 

左足にはまだ冷たい氷嚢が乗せられ、湿布も交換してくれたようで冷え冷えだった。

 

 

・・寝顔。

 

初めて見た。

 

 

真緒は彼の端正な横顔を思わず見入ってしまった。

 

農業をしているからか細身ながらも手足の筋肉も鍛えられていて

 

捻挫した後縋って歩く時もそれを感じて。

 

さわやかな外見とは対照的なゴツゴツした手。

 

農作業を一生懸命しているのだろうな、という少し荒れた手。

 

そっと手を伸ばしてだらんと垂れた彼の手に触れてしまった。

 

 

あったかい・・

 

中指を思わず握ってしまった。

 

思わずふとほほ笑んだ。

 

 

「・・?」

 

初音がふっと気づくともう何となく明るくなっていた。

 

そこで。

 

「え、」

 

思わず声が出た。

 

自分の右手中指をぎゅっと握ったまま眠っている真緒が。

 

しかも。

 

何となくほほ笑みながら寝ている・・

 

 

しばらく固まったあと

 

 

なんだかおかしさがこみ上げてきた。

 

そっとその手をほどいて、彼女の華奢な手を同じようにそっと握った。

 

 

 

「いやもうちょい早く起こしてくださいよーー。昨日シャワーも浴びれなかったし出る前に少しでもって思ってたのに・・」

 

あれからまた爆睡した真緒はいつの間にか部屋からいなくなって相当時間が経ってから初音からの電話で起こされた。

 

「よく寝てたみたいだから。大丈夫ですよ。まだ時間はあるし、」

 

一緒に朝食を摂りながら初音はおかしそうに笑った。

 


お互いの想いが溢れそうではありましたが。…なかなか進みません

 

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