ピンクのブーケ
ちょうど去年の今頃、友達の結婚式がありました。彼女は「お嬢様」と言う形容詞がぴったりな、折れそうに細い体でとてもきれいな顔立ちをしていて、中高時代からの仲でありながらいまだに見とれてしまうような人です。
おうちも恵まれた環境だった彼女は、いわゆる「セレブ」（うっあまり好きじゃない、このコトバ）な人なんだけど、全然ひけらかさないし、いつも周りの人に気を配る素敵な女性。そんな彼女は、付き合ってずいぶんたつのにまったく結婚の話が出ない私たちカップルのことをいつも気にかけてくれていて、時には厳しい意見をくれたり、とりとめのない話に付き合ったりしてくれていました。
東京・虎ノ門のホテルでの式の後、同じホテルにステイさせてもらった私に翌日、このブーケを「これはpinacに！」ってわざわざもってきてくれた彼女。ピンクのバラを30本以上束ねた贅沢なブーケは、ずっしりと重いくらいで「次はpinacだから」って言ってくれた言葉とともに大事に神戸までかかえて帰ったものです。
それから一年。そのころは夢にも思っていなかったのに、結婚することになっているなんて先のことは分かりません。決まるときはあっという間・・・と何人にも言われたけどその通りでした。
あのブーケはもうないけど、幸せのおすそ分けをもらったんだなって今さらながら感じます。これから先、私もちょっとずつ幸せを重ねていけたらいいな・・・誰かにおすそ分けできるように。