前回は、本能を安心させるためには、甘いものと温かいものをうまくとるようにしてくださいという内容でした。
「本能との信頼関係を取り戻す方法」
http://ameblo.jp/pink-diet/entry-10521033777.html
今回は、「食べ過ぎてしまう本当の原因」です。
ダイエット問題、肥満問題の最大の原因だと考えているものについてです。
「それでも、やっぱりどうしても食べ過ぎてしまう。自分の精神力が弱いからなのだろうか?」
という悩みへの答えでもあります。
そもそも、 なぜ食べ過ぎてしまうのでしょうか?
・食欲が過剰だから?
・意思が弱いから?
・ストレスのせい?
いろいろと原因はあると思います。
無理な食事制限ダイエットで、生存本能をおびやかしてしまったということも大きな原因でしょう。
しかし、それ以外の最大の原因は「食べ物がおいしすぎるから」なのです。
冗談のように感じる人も少なくないと思いますが、これが最大の原因であるのは間違いないだろうと思っています。
これまで動物は何億年ものあいだ、食べることで栄養を摂取してきましたが、すべて自然界に自然に存在するものしか食べてきませんでした。
それが、ここ数十年で、化学調味料・食品添加物といったものが使われるようになり、極端に食べ物がおいしくなってしまったのです。
そうなると、たとえ満腹感を十分に感じていても、食品の刺激が強くて、圧倒的においしいので、「もうおなかいっぱいだよ」という満腹感の弱い信号などは、簡単にかき消されてしまい、食べ続けてしまうのです。
もはや満腹であったかどうかもわからなくなり、胃が完全に満タンになる限界ポイントまで食べ続けて、ようやく食べ終わるのです。
もともと、自然界のものというのは、それほど極端においしいわけではないのです。
活きのいい高級な食材を調理してもらっても、極端においしいわけではなく、高級な味、気品のある味という感じなのです。
化学調味料の刺激に慣れてしまっていると、刺激が足りないと感じてしまうかもしれません。
自然の味というのは、もともとそういうものなのです。
本来ならば、満腹感を感じたら、それ以上食べ続けるのは苦痛になってしまいます。
ところが、化学の力によって、脳は過剰に興奮させられて、どんどん食べ進めてしまうのです。
これを自分の意思が弱いからだと自分を責めて、自己嫌悪におちいってしまうと、どんどん悪循環にはまってしまいます。
「自分が悪いわけではない。」
「極端に脳を刺激するものを食べているから、食べ過ぎてしまっているだけ」なのです。
このことを絶対に忘れないでください。
1日で16時間起きているとして、そのなかでおなかがすいていると感じる時間はどれだけあるでしょうか?
だいたい1,2時間といったくらいではないでしょうか?
(食事制限ダイエットをしている人はもっと長いでしょうが)
1日のうちのほとんどの時間はおなかがすいてはいないのです。
もし自分が食品を販売する側であったとして考えてみましょう。
購入した人が、おなかがすいているときに食べてくれたなら、きっとおいしいと感じてもらえるでしょうが、おなかがすいていないときに食べたとしたら、「そんなにおいしくない」と感じて、次からは買ってくれなくなるかもしれません。
食べる人の腹具合はどうにもできません。
だから、たとえおなかがいっぱいであったとしても、おいしいと感じてもらえるものを提供しようとしているのです。
そんなわけで、人間がおいしいと感じる味やにおいが研究されてきました。
どういう化学物資を使うと、人間の脳が快感を感じて興奮するかが、徹底的に調べられてきたのです。
今、この瞬間も絶え間なく研究が続いています。
すさまじい努力によって、人間の脳が興奮する味やにおいが追求されてきたわけであって、あなたがどれだけ頑張ったところで、まともに戦ってしまうと、勝てる相手ではないのです。
じゃあ、どうしようもないの?
そんなことはありません。
まず、状況を理解することです。
自分の食欲は強すぎる、かなりの大食いだなあと感じているような人であっても、化学調味料や食品添加物がまったく入っていない天然そのものの食材だけを食べるのならば、「自分はこんなにも食が細いのか?」と感じることになるでしょう。
自然そのものの味は刺激が少ない味なので、おなかがすいていなければ、あまり食べたいとは感じないのです。
満腹状態になったあとは、食べ続けることなど苦痛になるのです。
自分は肉が好きだ、特に焼肉が大好きだと思っているような人でも、肉そのものの味だけならば、そんなにたくさん食べたいとは感じられなくなるのです。
肉に化学調味料や添加物、砂糖などがたくさん入った「たれ」が加わると、とたんに大量に食べることができるようになり、止まらなくなってしまったりするのです。
「肉」だけならそんなに魅力が高いわけではなく、「肉」に「化学的な刺激」が加わると、どうしようもなく魅力的なものになってしまうのです。
「化学的な刺激」によって脳が過剰に興奮するので、満腹感などかき消されてしまうのです。
私も肉が好きだとずっと思っていたのですが、よくよく考えてみると、肉よりもたれが好きなことに気づきましたΣ(゚д゚;)
あまり味付けをせずに、肉だけで食べてみると、ほとんど食べられませんでした。
ところが、たれをつけると、一気においしく食べられました。
「あれ?肉ではなく、たれが好きなのか?」
自分自身にあきれてしまいました( ̄□ ̄;)!!
でも、ほとんどの人がそうだと思います。
化学調味料・食品添加物などが一般的になったのは、ここ数十年のことです。
もちろん肥満の増加と深い関係があります。
これだけ脳を興奮させる刺激物なのですから、意思の力で対抗しようとするのは、うまい方法ではありません。
水はのどが渇いていないと飲みたくないと感じます。
ところがジュースだと、のどが渇いていなくても、おいしくていくらでも飲めてしまうのです。
ジュースは刺激がありすぎるので、のどが渇いていなくても、おいしいと感じてしまうからです。
おいしすぎて、脳が過剰に興奮して、身体からの信号が無視されてしまうのです。
食べ物でも同じことがおきているのです。
このことを強く意識しなくてはいけないのです。
食品添加物の発がん性や生活習慣病など「長期的な影響」はよく語られるのですが、脳が過剰に興奮して食べすぎてしまうという「短期的な影響」は、残念ながらあまり語られていません。
圧倒的なまでの魅力によって、満腹感の信号を軽々と凌駕してしまい、おなかがいっぱいでも食べすすめてしまい、肥満の大きな原因になっています。
世の中にはさまざまなダイエット方法がありますが、「化学物質によって脳が過剰に興奮させられてしまっている。」ということを軽視してしまっては、ダイエットはきっとうまくいかないでしょう。
「おいしいと感じるかどうか?」ではなく、「おなかいっぱいかどうか?」を基準にするようにしてください。
【おなかがいっぱいでも、おいしく感じるもの】が、あふれているからです。
ただ、化学調味料や食品添加物は、気をつけるべきだと思いますが、とらないようにするべきだと言うつもりはありません。
それらのものを完全に避けて生活するというのが、現実的に可能だとも思えません。
おいしいものはおいしいでよいと思います。
でも、自分が食べすぎてしまう原因は、はっきりと知っておいてもらいたいと思っています。
「自分の意思が弱いからだ。」などと自分を責めるようなことはしないでください。
そういう食べ物なのだから、そうなるのはむしろ当然なのです。
自分の1日の食事の中で、これだけは化学調味料・食品添加物がまったく入っていないと自信を持って言えるものはありますか?
きっと、家で炊いたごはんくらいのものでしょう。
そんな環境で食事をとる以上、化学的な刺激に完全に身をまかせるのは危険だということを自覚していなければいけません。
・化学物質によって脳が過剰に興奮してしまっている。
・それを自分の意思が弱いからだとは思うべきではない。
ということを説明しました。
これらのことを知らずにダイエットはしないで欲しいと思っています。
こういうことを認識していないならば、結局は自分との戦いとなってしまい、どんなダイエットであれ、ダイエットをすること自体が逆効果になってしまうからです。
【おなかがいっぱいでも、おいしく感じるもの】が、あふれているので、「おいしいと感じるかどうか?」ではなく、「おなかいっぱいかどうか?」を基準にするようにしてください。
食べすぎてしまうのは、あなたの精神力が弱いからではなく、化学物質の働きで食べものが過剰においしく感じるからなのです。
次回は、本物の空腹感を見分ける方法(最新版)の予定です。
ここ最近、本物の空腹感をよりうまく感じる方法がわかってきました。
新しくわかってきた方法をお知らせしたいと思います。
P.S.
すぐ近くでハイチューを食べている人がいたり、コンビニのからあげのにおいとか、カレーのにおいをかいだりすると、食べたくなりますよね。
また、人がおいしそうなものを食べているのを見ても、食べたくなります。
そして、実際に食べ始めると、化学調味料の力などによって、食べ物が過剰においしくなっていて、おなかいっぱいでもおいしさに負けて、食べ続けてしまいます。
味やにおいなど、五感を通じてあなたを強烈に刺激してきます。
ほとんどの人が、こういうことに、あまりに無関心すぎると思います。
そして、無防備すぎると思います。
少なくとも、自分自身の努力が足りないから、食べすぎてしまうというわけではないことは、知っておいてください。
それから、ブログの内容に関して、「ふーん、なるほど」で終わらずに、実際に使える知識にしてもらいたいと思っているので、近いうちに小テストをしたいと思っています。
ちょっとは難しいと感じる問題にしたいと思っています。
そんなわけで、内容を復習しておいてくださいね。
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