※蓮×ナツです。詳細は後程……
 
 
 
゚・*:.。..。.:*・゚Which do you want chocolate and me?゚・*:.。..。.:*・゚
 
 
 
ナツはポケットから小さな銀包みを一つ取り出すと、真っ赤なグロスを引いた唇にその中身を食んだ。
 
そして、ゆっくりと蓮の唇へと運んでいく……。
 
それを迎え入れるべく蓮がそっと唇を開くと、突然ナツは動きを止めた。
 
 
「……?」
 
 
不思議に思う蓮に対して、ナツはニッと不敵な笑みを浮かべると、チョコレート柄に施された長いネイルで自身の唇にくわえたチョコレートを摘み取り出した。
 
 
「敦賀課長……
一つ質問、いいかしら?」
 
 
唐突なその言葉に、蓮はふっと小さく息を吐き出した。
 
 
「どうぞ?」
 
 
ナツは蓮に跨がったままの腰を更にピタリと寄せ付け、爪の先で蓮の頬をなでる。
 
 
「あたしとチョコレート……
 
     どっちが欲しい……?」
 
 
試すような、心の奥底を見透かすような妖艶な瞳で、蓮を見るナツ。
そんなナツの本心を逆に探るような鋭い眼光で受け止めた蓮は鼻で嗤う。
 
 
「ふっ……
   君にしては珍しく……愚問だね?」
 
 
「……いけない?」
 
 
「いや……」
 
 
蓮はナツの指に摘ままれた一粒のチョコレートを、ナツの指先ごと口に含んだ。
 
 
「……ぁっ……」
 
 
チョコレートと共に舐り付かれた指先の感覚に、その蓮の舌使いにぞくりと身を震わせるナツ。
 
 
「……このチョコレートよりも……君が欲しいって言ったら、君の全てを俺にくれるの?」
 
 
濡れそぼったナツの手を握りしめながら、蓮はナツの瞳の奥を覗き込んだ。
 
 
「…………さぁ?それはどうかしら……」
 
 
「……意地悪だね、君は……」
 
 
「そぉ?誰かサンよりはマシよ?」
 
 
「……誰かサン…ね……」
 
 
「……あたしが欲しいなら……先に貴方をあたしに頂戴?」
 
 
「……それはどうかな?」
 
 
はぐらかす蓮のはだけた襟元のネクタイを掬い上げ、手に巻き付けながらきつく引っ張ったナツは蓮の鼻先に近づき言い放った。
 
 
「ほぅら……意地悪なヒト!」
 
 
そしてポケットからもう一つ銀包みを取り出しその中身を口に含むと、蓮の口元へと押し付けるように運ぶ。
 
 
「ん…」
 
 
一粒のチョコレートを介して交わる二人の唇。
程なくして溶け始めたチョコレートと二人の唾液が混じり合い始めると、唇の端から溢れそうになるのを器用に舐めとりながら舌を絡ませ合う二人。
 
 
「……足りないわ…
 
   …………甘さが……」
 
 
すると、クスリと笑みを洩らした蓮。
 
 
「君は見かけによらず甘党だよね?
 
   ……甘くしてあげるよ、俺が。」
 
 
蓮はナツの両頬を包み込んで引き寄せると、激しく舌を絡ませた。
チョコレートが互いを行き来することで増していく甘さ。
その甘さに酔いしれるように解されていくナツの身体。
 
そのまま二人はーーー
 
 
 
 
 
 
『チョコと私、どっちが欲しい?
 
   大人の甘さスイート・チョコレート poppy』
 
 
チョコキョコパッケージバージョン
イラスト:いつもの仲良しT様より♡あ、イラストにニックネーム入ってるわww
※無断転用厳禁※
 
 
* * * * * * * * * *
 
 
「…………ん……」
 
 
「…………ぁ……の……」
 
 
「…………っ……るが……さ……」
 
 
「おーい蓮、カットかかってるぞー」
 
 
社はやれやれといった様子で声を掛けた。
 
 
ようやくセットから降りて、イスに腰掛けた蓮とキョーコ。
キョーコは社に撮影前から疑問に思っていたことを尋ねた。
 
 
「あの……poppyって昨年で契約が切れてるんじゃなかったんですか?」
 
 
「そうだね、一度契約は終了したんだけど……
あのときpoppyの社長さんが自ら考案したCMが1作しか作れなかったことがとても心残りだったみたいでね、是非あの時の続きをどうしてもやりたいっていうのが今回のオファーだったんだ。」
 
 
「そうだったんですか……。
それでまたこの……ナツversionの……」
 
 
ナツが社会人になった設定で用意された、大きく開いたシャツの胸元と、短いタイトスカートを気にするキョーコの様子を流し見てから、蓮も社に尋ねた。
 
 
「それで、社さん?
この続きの撮りはいつになるんですか?」
 
 
「え?この続き?
いや、今年のpoppyのオファーはこれで終わりだけど……」
 
 
「チッ……」
 
 
「蓮……さてはお前この続きって……キョーコちゃんとのーーー」
 
 
ガタッと大きな音を立てて立ち上がった蓮。
 
 
「さ、最上さん、控え室に戻ろうか。」
 
 
「あ、はい……。」
 
 
 
 
「ふぅ…やれやれ……」
 
 
社は胃を押さえながらも、ポーピーピーや不健全CPとは全く違った楽しそうな蓮の様子に安堵した。
 
 
 
 

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ハッピーバレンタインでーす゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚
 
今さら昨年の企画であるpoppyチョコレートを引っ張り出してすみませんf(^^;
でもずっと書きかけの続きがあって、今年こそ何とかしたい……でも完成に程遠い……と思っていた先日。
イラストをお借りしました某様より、ひょんなことから(笑)お題を頂戴したのがこのタイトル♡
イラストはナツとして描かれた訳ではないのですが、ちょうど悩んでたpoppyの続きにピーーーンと来てしまったので、いつものごとく無理言って借りてきちゃいました(*/ω\*)キャ
 
 
ちなみにこのお話の前話にあたるのがこちらですφ(..)
 
そして、昨年の企画とやらはこちらでしたφ(..)
poppyバナー
バナー画像:『十把一絡』ロックロック様より
※poppy提供CM以外への無断転用厳禁※
 
 
今年はもう募集はしませんが、昨年ご覧になられてない方など、よかったら覗いてみて下さいね(*^^*)