え?また前編?と思ったソコの貴女♡(/ω・\)チラッ
よく見て……必然から偶然になりました(笑)
原作が突然。然繋がりということで(*`・ω・)ゞ←









一人になりたいかと尋ねた蓮に首を横に振ったキョーコ。


その反応に、蓮はそっとキョーコの頭を撫でると、車を発進させた。


キョーコはそのまま蓮の服の裾を放すことなく、沈黙のままの車内で考え事をしていた。
改めて今日一日で起きた出来事を、自分なりに頭の中で整理していたのだ。

蓮もまた、今日見たキョーコの姿を、その周りの様子を、少ない情報を頼りに蓮なりに推察していた。
そして、何故か掴まれたままの服の裾を気にしながら……。



家に着くと、蓮はキョーコをソファーに座らせ、自身の新しいTシャツを手渡し、お茶を淹れるためキッチンへ向かった。
キョーコは蓮のジャケットを脱ぐと綺麗に畳み、はだけたブラウスの上から蓮のTシャツに袖を通す。

きっとキョーコには今はコーヒーよりも温かいお茶がいいだろうと、蓮はキッチンの引き出しから頂き物の緑茶を取り出した。
しかし、裏面を見ても淹れ方が書いていない……。
あまり長くキョーコを待たせる訳にもいかないと、とりあえずコーヒーフィルターに茶葉を入れ、緑茶をドリップしてみた。
見たことのあるものよりは色が薄い気がしたが、一応それらしいものが出来たので、それをキョーコに出すことにした。


「どうぞ。」


「ありがとうございます。」


一口飲んで、ホッと一息ついたキョーコを見て蓮は胸を撫で下ろした。


「最上さん、何も食べてないだろう?
 確か頂き物のお菓子もあったと思うから待ってて……」


再びキッチンに戻ろうとした蓮だったが、服に違和感を感じ振り返ると、キョーコが車の時と同じように服の裾を掴んでいた。


「……最上さん?」


「あ……の……」


「うん?」


蓮はキョーコの隣に腰を下ろした。


「……今日は、ありがとう……ございました……。
 敦賀さんが来てくれて……良か……っ……」


キョーコは張り詰めていた糸が切れたようにポロポロと泣き出した。
蓮はキョーコを包み込み、落ち着くまでの間、優しく背中をさすり続けた。


「すみま……せん……
 海外から……急いで帰国して頂いたり……ほんとに……」


「いや、いいんだよ。

 でも俺の方こそもっと早くに駆けつけてあげられなくて、ごめん……」


「そんなっ……」


キョーコが顔を上げると蓮と目が合った。

優しい蓮の表情。
いつも通り……いやいつも以上に……

キョーコは蓮が怒っているのではないかと、またはこんな事を起こして、芸能人としての自覚が足りないと呆れているのではないかと、ずっと蓮の顔を見られずにいた。


「怒らない……んですか?」


そもそも尚と一緒にいるだけでも機嫌の悪くなる人だ。
キョーコは蓮が怒っていないはずがないと思い込んでいた。


「……あえて怒りたいとするなら、君の不安を聞き出せなかった自分に……かな?」


「え……」


「海外に行く前日、君に会ったときから君の様子がおかしいことには気付いてた。
 でも何も聞き出せなかった、話してもらえる雰囲気を作れなかったあの時の俺に……ね。」


「…………」


あの時の"気を付けて"は、蓮が気付いていたからだったのかとキョーコは思い返した。


「それから、これ……」


蓮はポケットからキョーコのネックレスを取り出す。


「あ、プリンセスローザ様……」


キョーコは手を伸ばしたが、


「これは、俺に修理させて?
 知り合いですぐやってもらえる所を知ってるから。
 撮影で、またすぐ要るだろう?」


「は……い」


「このまま預かっておくね。」


「すみません、ありがとうございます……」


蓮はネックレスを自身の仕事用鞄に入れた。


「じゃあ、そろそろ送って行こうか……」


蓮が車のキーを取りに行こうとすると、キョーコはガタンと慌てて立ち上がり、蓮の後ろから抱きついた。


「最上……さん?」


蓮は急な出来事に驚き振り返ろうとするが、キョーコはぴったりと背中に顔を埋めていて表情が見えない。


「…………あ……の……」


「うん?」


「………………い……」


「……なに?」


「………………」


「…………ん?」




「一度きりでいいので……

   抱いて……くれませんか……?」




「え…………」


蓮は思考が停止した。


「………………っ///
何でもありません!

すみません、帰りますっ!!」


キョーコは慌てて荷物を手にし、玄関へと走り出した。



「……っ、待って!」

蓮は急いでキョーコを引き止め、後ろから抱き締める。


「あ……の……っ///」


「…………俺で……いいの?」


「…………っ///」


「……今日……怖い思いをしたのに?」


「…………から……」


「ん?」


「…………怖い……思いをした……から……」


「……っ……」


「……だから……っ」


キョーコは蓮に後ろから抱き締められたままで、ぎゅっと強く目を瞑った。

自分が無茶苦茶な事を言っているのは分かっている。
けど、事件のことで頭がおかしくなっていたと、後でどうにかして謝ればいい……そんな打算も何処かにあったのかもしれない。
こんなあり得ない我儘が罷り通るとももちろん思っていない。

それでも、吐き出さずにはいられなくなったのだ。


「……変なこと言ってごめんなさい……帰りま」






キョーコは急に身体の向きが反転したと思ったら、唇に熱を感じた。


トサッ……と音を立て廊下の床に手離された荷物。

キョーコの震える手が再び蓮の服の裾を掴む


蓮はキョーコの頬を優しく包み込みながら、何度も何度も角度を変えて、キョーコと唇を重ね合わせた。


次第に裾を握ったキョーコの手から力が抜けていき、自力で立てなくなってきたところで、腰を支えられ至近距離で見つめられたキョーコ。

お互いの息づかいを感じるほどのその距離で、キョーコも蓮の真意を確かめようと必死に見つめ返した。


夜の帝王……とも違う。
こんな破廉恥な我儘を言い出した後輩への怒り……とも違う。


もう一度、帰ると蓮に言わなくては……
そう思いながらもキョーコは声にならない。


切なさと、更には熱っぽさを感じるような蓮の今まで見たことのないその表情に、キョーコの瞳が小さく揺れる。


すると、ふわりと浮いた身体。


「行こうか……」


「……どこ……へ……」


抱き抱えられて、向かう先は玄関……でもなければ、リビングのソファー……でもない。


キョーコは、まさか……と思った。
この家の間取りはだいたい知っている。



たどり着いたその部屋。

その部屋のドアの閉まる音が、キョーコにはやけに大きく聴こえた気がしたーーー





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蓮サン……そろそろ服伸びてるんじゃ……と書きながら笑ってたのは私です。。


久々に毎日更新!!←スゴい!誰か褒めてっヽ(*≧ω≦)ノ
でもついにこの先ノープラン( ̄▽ ̄;)マジカ
今週末はわりとのんびりできそうなので頑張りますが、お待たせしてしまったらゴメンナサイ(≡人≡;)
限定行きかどうかは、蓮サンがどこまで頑張れるかによるのでまだ分かりません(笑)