悲しみの先送り | もっとラクでもいいんじゃない?- DAYBREAK healing room-

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私たちは、時々、「悲しみを先送りする」というアクションを取ることがあります。


 

 

自分自身の経験ですぐ思い出すのは、実家で飼っていた犬が死んでしまったときのこと。

 

死んでしまったときにはすごくショックでしたが、

ペットの葬儀をしてくれるところに頼んでお骨にしてもらい、

お墓に納めている間は悲しさもなく、「普通」みたいな気持ちでした。

出てくる涙も、なんだか嘘っぽいような感じがして。

 

友達に「うちのワンコが死んじゃって・・」と話すときも、意外と平気で、

笑いながら喋っていたりして。

 

その時もう、わたしは結婚して実家を離れていたので、

犬がいない生活に慣れてしまっているからかなと思ったのです。

 

でも・・

それからちょうど1年経った、ある日のこと。

 

急にどうしようもない悲しさで胸がいっぱいになり、

声を上げておいおい泣いて、一晩泣き明かしたのでした。

 

 

そして、次の日になって初めて、自分がそれまで、

犬が死んでしまったことを、どこか現実離れした感覚でいたことに気づきました。

犬との別れを悲しむことができるまで、1年もの時間が必要だったんです。

 


 

 

「悲しみ」という感情は、

自分にとって当然の状態、当然の権利と感じられているものが、

失われたときに生じる感情です。

 

言い換えれば、悲しみを感じることができるとき、

私たちは、もうその物事が自分に帰ってこない事実を受け入れているのです。


 

でも、その人にとって「あるのが当たり前」だったものであればあるほど、

それを失うこと・失ったことを受け入れるのは、辛いことです。

もしかしたら、心が壊れてしまいそうになるほどに。

 

 

たとえば、

 

身近な大切な人とのお別れ。

 

自分自身や、

身近な大切な人が

仕事や収入を失うこと。健康を失うこと。自由を失うこと。

 

自分自身や親の離婚、引越し、災害などにより、

それまでの生活や人間関係から切り離されること。

 

など、など・・・

 

こんな、とても受け入れられないような喪失を体験しなくてはならなくなったとき。

わたしたちは悲しみを先送りして、その現実が不用意に自分の中に入ってこないよう

心を守っているのかもしれません。

 

 

 

 

ところで。

 

あまりに長期間に渡って悲しみを先送りし続けていると、

ちょっと困ったことが起こることがあります。

 

たとえば、個人セッションやワークショップにおいでになる方で

 

いつもなんとなく不安です

やりたいことがわかりません

人が信用できません

自分のことが嫌いです


 

こんなお悩みを抱えておられる方は、「悲しみの先送り」状態が

日常的になりすぎていることが多いなという印象です。


 

周囲や自分に対する怒りが止まらなくなったり。

いつも笑っているのに、心はひたすら空虚だったり。

 

買い物が止まらない方、

不適切な相手との恋愛が止まらない方、

オーバーワークが止まらない方・・・

 

表現にはそれぞれ個性がありますが、

人生の「脇舞台」に、のめり込んでしまう方も、多いのです。


 

 

 

感情の1つを凍結し、現実の1つをなかったことにしていることで、

他の感情や物事まで混線してしまっているのかもしれません。

1つのピースが欠けたパズルを、無理やり完成させようとしているみたいに。


 

でも、セッションが進んで心が整い、

悲しむことを自分に許してあげることができるようになると。

 

不安が溶け、やりたいことが見えてきて、人に心を開き、

自分を大切にできるようになっていきます。

 

穏やかさを取り戻し、心から楽しめるようになり、

欲しいものを欲しいだけ、自由に手にすることができるようになります。

 


 

じゃあ、そうなるために必要なのは、何か?


 

わたしの考えですが、3つあると思っています。


 

1つめは 知識です。

心の働きを知り、心がどんなふうに動くのかという、一般的な知識をもつことです。

 

2つめは 表現です。

体験したこと、思ったことを、言葉にして人に聞いてもらうことです。

 

3つめは 仲間です。

支え合える、助け合える仲間と一緒に取り組むことです。


 

この3つが揃うことによって、

 

当たり前にあった大切なものがスッポリと消えてしまった、

新しい世界を生きていくための見通しをもつことができるのです。

 

ちょっと手前味噌ですが、「ちゃんと受け取る&ちゃんと伝えるワークショップ」に

参加して、仲間と一緒に取り組んだ方たちが、終了時に見違えるほど元気になられるのは、

この3つの条件が揃っているからです。


 

てなことで


 

だいぶ長くなってしまいましたが。

 

「悲しみの先送り」現象と、その対処法について。

よかったら、アタマのどこかにおいておいてくださいね。