#1581 格差・3 | プロパンガス

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格差拡大について。

「格」差って表現は好きじゃないけど、一般化しちゃってるから、まあ格差ってことで。

で、格差拡大に反対する人に問いたい。

終戦直後からプラザ合意までの期間、日本に住む人々とその他アジアに住む人々の生活水準の格差は拡大する一方だった。

格差拡大に反対する人は、それを「けしからん」と想っているのだろうか。

あるいはプラザ合意以後今日まで、日本とそれ以外のアジアの格差は一貫して縮小している。

格差拡大に反対する人は、それを歓迎しているのだろうか。

日本国内で「格差拡大」と呼ばれている事象は、実は多くの日本人の生活水準がアジアの一般水準に下方修正されている過程。

アジアという枠組みで見れば、日本人の生活水準低下は、格差縮小ということになる。

日本人の中でも一部の人たちは今でも、アジア一般水準から大きくかけ離れた高い生活水準を維持しているけれども、むしろそっちのほうが例外。

日本の負け組みはアジアの常識、日本の勝ち組は、アジアの非常識だ。

もしも格差拡大反対というのが、日本人全員をアジアの非常識レベルにまで再引き上げすることを意図しているのなら、それはそれは大変な力が必要だ。

本来なら、日本人全員がアジアの中でも飛び抜けた能力の持ち主でなければ成し得ないはずのことだからだ。

そして、もう1つ問いたい。

僕自身にも問いたい。

上海やホーチミンやビエンチャンに暮らしている人に比べて、10倍も100倍もの生活水準を享受するにふさわしいほど、あなたはずば抜けた能力を持った人間ですか、と。



※※ 為念、僕は国内の格差拡大を政府が放置して良いと言ってるわけじゃなく、ましてや推進して良いと言ってるわけじゃなく、可能な限り全ての人を引き上げる方向で格差縮小に取り組むのが政治の仕事だと信じているんだけど、それは並大抵のことではないとここでは言いたい。