もう十数年、基本的に一日一食の生活を送っているせいか、その一食を大切にする気持ちは強い。
そうすると、もちろん食べるものそのものもそうなんだけど、それと同じぐらい、食器や調理器具に対する思い入れも強くなる。
超のつくほど高級な食器を使ってるわけじゃないけど、少なくともぼくの薄給との比較では、贅沢すぎるくらいのお皿やグラスを毎晩使ってる。
調理器具も、たとえばアクアパッツ専用の鍋とか、美味しく、あるいは簡単に調理できるのなら、ほぼカネに糸目はつけない。
そうすることで、ミシュラン星付きレストランや一流寿司屋に行かずとも、あるいは100gで600円も700円もするような高級牛肉を買わずとも、満たされた気持ちで食卓を囲むことができる。
食器と調理器具は、ぼくの唯一の物欲の発露の対象かな。