今週のジャンプでテンションUP

ネタバレになるけど一言言わせて

歴代火影集合なのに綱手様は・・・

しかも26日はイル誕でいろんなサイトさんの更新率UP

ついでなのでUP・UPの波に乗って

拙いながらナルト同人ショートストーリー作成


注)ナルトの世界観が判らない方

  カカシ・イルカの人物像が判らない方

表現したいこと伝わらないと思います

  (判っていても伝わらない・・・)ので

  ここから先は侵入禁止

  読んでからの苦情等は自分で昇華させましょう



































正義の味方


 ザワザワと賑やかな上忍師とアカデミー教師の懇親会と

銘打った飲み会の席の上座の隅で

おれの膝を枕に胎児のように丸くなって眠るイルカを

見つめながら、彼の頭の高い位置で括られた髪の

一筋こぼれて頬にかかる

まるで本人の性格のようなまっすぐな髪を耳にかけながら

彼に初めて出逢った時の事を思っていた


それは2年前、長期の任務を終え、短い休みの後、

単発で日帰りの任務の帰りに他里の抜け忍と出くわした

「面倒なことになったな」とは思ったものの力量はこっちが上

勿論トドメは刺したが、必死の相手のクナイが腹を掠った

クナイには毒の類が塗って有ったようで傷は小さいが

いくら止血しても止まらない

里まであと少し、大門を潜りさえすれば門番の当番が

医療忍を呼んでくれるだろうと里に向かって走りだしたが

途中で肢体の力が徐々に抜け

『ちょっと休むか』と木にもたれ

そこから動けなくなってしまった

だんだん体全体の力も抜けて

今まで何度も思ったことのある

『オレの人生もこれまでか・・・

 せめて写輪眼だけは・・・里に・・・』

『最後は結構あっけないものだな・・・』などと頭を過ぎった

瞼を閉じてしまおうとしていた時

「ちょっと貴方!今あきらめたでしょ!!

 だめですよ、里はもうすぐです

 英雄になるのはまだ早いですよ」

「なんで手当もしてないんだ」

「いいですか、命は1ッしかないんです

 もっと大切にしてあげてください」

まるで、小さな子供を叱咤するような口調で怒られた

重くなった瞼を無理やり開けてみれば

一つに結ばれた犬の尻尾のような黒髪が

ぴょこぴょこ目の前で揺れている

ベストを開きアンダーを裂き傷口を消毒し

さらしで巻いている鼻筋に傷のある男が

慣れた手つきで手当てしてくれている

「傷は浅いですが、血液が凝固しないような毒みたいですね

 ここで縫合するより医者に診てもらった方がいいようです」と

言って背を向ける

「へ?」

「・・・?  おぶさって下さい、里の病院まで連れて行きます」

「医療忍呼ぶんじゃないの」

「連絡入れて、医療忍が駆けつけるより

 こっから病院まで貴方を運んだ方が早いでしょ

 しかも、ここでは毒の特定も出来ない

 一刻も早く病院まで行った方が最善だと思います

 おぶわれるのが嫌なら、姫抱っこしましょうか?」

「いえ・・・」

おれは自分がこの男に姫抱っこされて運ばれる所を

想像してクスッと笑った

「笑えるだけの余裕があるなら大丈夫ですね」と

頭をなでられた


 自分だって任務の帰り、きっと、疲れてもいるだろう

同里と言うだけで知り合いでもないおれだ

手当をして式を飛ばせばそれで済むものを

わざわざ、病院まで運んでくれるとは思ってなかったが

この男の背中は温かい

「名前教え・・て・・」

「それは・・・・です」

眠い・・・

懸命にスピードをあげ走る背中で聞き取ることを放棄した


 気が付いたのは消毒液の匂いの中

やけに糊のきいたシーツの上だった


 あれから、回復と同時に任務の日々の中

思い出すこともなかったが

自分が受け持つことになった下忍達の元担任と紹介された

彼のに鼻筋に傷を観たとき「あの時の!!」と思った

けれど「始めまして」と挨拶されたため

確定することもできなかった


 今日、上忍だけでなく出席者全員同僚にまで、酌をして

返盃せれるとそのすべてを腹の中に収めていた彼

かなり出来上がった状態でおれの所にも酌をしにきて

「ナルトのことお願いします」と傾けられた酌に返盃をして

「いい飲みっぷりですね~、ささ、もう一献」と

徳利を傾けようとした時・・・

肩にストンと彼の頭が乗り、スースーと寝息が聞こえる

そのままずるずると頭が下がり

今、この状態が出来上がった

周りの彼の同僚達は慌てた様子で

「すみません」

「おい、イルカ失礼だぞ」

「こっちで引き取ります」だの声を掛けてくるが

「いいよ、このままで、しばらく寝かせてあげましょう」と

すべて断った

この宴が解散になったら、彼を家まで送ろう

そして、ちゃんと2年前の確認をしてお礼を言おう

できたら「おれに子供の様に叱咤したのはあなただけですよ」と

言ってみよう

どんな顔するだろう・・・

「すみませんでした」なんて言われる前に

「アカデミーの先生だからあんな怒り方だったんですね

 うれしかったですよ」と本心を伝えよう





-数日後-

「ねぇ、イルカ先生、引き継ぎの時なんで『初めまして』

 だったんですか?」

「えっ、あぁ、カカシ先生が覚えていらっしゃるなんて

 思っていなかったもので・・それに・・・」

「それに?」

「あの時おれ『ヒーローは名乗らないものです』なんて

 いっちゃったので・・・」

「ブッ、名前聞いたのにそんなこと言ってたんですか・・・

 まぁ、オレにとって先生は命の恩人でヒーローなのは確かですがね」










                    


                      おそまつ

    
    今までで一番「公開ボタン」を押すのに勇気を必要としたっチャ