医者が足りているか
医師の需給に関する検討会報告書があります。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/s0728-9.html
これによると
「必要医師数の算定に当たっては、医師の勤務時間を週48時間と置いており
これによれば、平成16年において、医療施設に従事する医師が25.7万人で
あるのに対し、必要医師数は26.6万人と推計されること」
もう、この時点で無理が生じている。医師の勤務時間が週48時間?
先日、自分たちで平均労働時間が週63時間だと発表したばかりなのに、
どうやって48時間に減らしたの?
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/03/s0327-2d.html
この労働時間を前提にして必要医師数を算定しているため、以下の
必要医師数もあやしいものだが。
「今後、徐々に必要医師数が増加し、平成52年には医療施設に従事する
必要医師数は31.1万人となると推計されること」
「医師の需給の見通しとしては、平成34年に需要と供給が均衡し、マクロ的には
必要な医師数は供給されること」
と言っておきながら
「病院の入院需要は、平成52年には現状の約1.4倍となること。一方、病院に
勤務する医師数は、7%程度の増加にとどまると推計されるため、長期的に
見て、病院に大きな負担が生じる可能性があること」
負担が生じる「可能性がある」?可能性じゃなくて確実じゃないのか。
今でも週63時間労働で何とかやっていってるのに、仕事量が約1.4倍で
人手は1割も増えないなんて、小学生でも「確実」って言えるんじゃないのか。
おまけに負担が生じるのは「病院」じゃなくて「医師」じゃないか。
「ただし、病院で勤務する医師の診療時間の4割が外来に費やされており、病院が
入院機能に特化することにより、これを緩和することができること」
頭わる・・・
その4割の外来患者の診察は誰がするんですか????
外来専門に診る専門職でも作ってくれるんですか???
結局、病院からはじき出された外来患者も「医師」が見るんですよね。
だとするなら、医師の総数と総仕事量は全く変わらないんだから、
医師一人当たりの仕事量も変わらない、っていうのは誰でもわかりそうな
もんですけど・・・・