<共同通信社より引用>
日本医師会(日医)の地域医療対策委員会は14日、研修終了後の
新人医師に医師が不足している地域での「勤務の義務化を考慮する」
とした中間報告書を公表した。
日医はこれまで義務化に反対していたが、現在の医師不足や偏在を
めぐる危機感が強く、「同委員会では義務化を求める声が大勢だった」
(内田健夫常任理事)という。
義務化する場合、医師不足が顕著な産科、小児科なども対象とするよう
検討する。また、給与を手厚くすることや優先的に留学する機会を与える
などの誘導策で対応すべきだとの声もある。
同委員会は、義務化する場合の期間など具体的な検討も進め、来年の
3月をめどに最終報告をまとめる方針。
<引用終わり>
また訳のわからないニュースが流れてきました。
事実上、日本医師会が「初期研修延長」を提案しているようなものです。
ご存知の方も多いと思いますが、日本医師会というのは
決して「日本の医師の代表」ではありません。
あくまで「開業医の代表」でしかないのです。
それは、医師の正解では常識になっていますが、
実際、日本医師会の代議員300名ほどのうち、勤務医は5%ほど。
残り90%以上は全て開業医なのです。
つまり、開業医の代表が
初期研修を延長しよう、と
言っているのです。
何の権利があって???
本来であれば、
「地域医療の崩壊を憂慮して、われわれ日本医師会は
会員である開業医の先生方に、僻地勤務を義務化いたします」
というのが筋でしょう。
なぜ、日本医師会が「日本の医師」を代表するような顔をして
初期研修延長を提案するのか理解に苦しみます。
そもそも、僻地・産科・小児科から医師がいなくなったのは
その過酷な労働環境が大きな原因でしょう。
そこに、強引に新人医師をつぎ込んでも何の解決にもなりません。
まるで発熱患者に対して、とりあえず解熱剤出しとけ、って論調では
ないでしょうか。発熱の原因を調べて、それを取り除かなければ
意味がありません。
発熱の原因=逃散の原因=過酷な労働状況というのがわかっているのに、
それに対して何もせず、対症療法しか行わないのは、
ヤブ医者ですよ、日本医師会さん。