今は循環器内科を回っています。

最初の6ヶ月は内科を回ることになっていて、そのうち半分は

循環器内科なのですが、循内で学ぶ必要があるのって何なのでしょうか。



当然ながら私の病院では、循環器のプロフェッショナルが指導医なんですが

心カテを見学・経験する意味が全くわかりません。ましてや、何番の枝が

何%狭窄しているか、なんて覚えて何の意味があるのでしょうか。

指導医の先生が悪気がないのはわかります。きっと、せっかく回ってきたのだから

ハイレベルなことを経験させてあげよう、と思ってくださっているのでしょう。


でも、このローテの目的はそうではないはず。あくまで他科に進んでも必要な知識を

学ぶことが目的なのに、まるで後期研修の専門教育と同じようなことが行われています。



ただ、オーベンが「他科に進んでも必要な知識」が何なのかを知っているかどうかは

わかりませんし、専門医にとっては、そういった知識は「低レベル」なもので、

わざわざ研修医に教える必要はない、と思っているのかもしれません。

ひょっとしたら、高度な技術を磨いているうちに、そういった最低限必要な知識は

「医師として常識」のようなものになっていて、教育して教えるようなものとは

認識していないのかもしれません。



私としては、循内で学ぶべきことの多くが問診技術だと思っています。

自分で心エコーして、どの壁の運動が落ちてるだとかまで判断できる必要は

ないと思うし、ましてやカテで狭窄してるのが何番の枝か、なんて知識は

全く使い物にならないと思います。


いかに患者の訴えが心筋梗塞っぽい、狭心症っぽいかを判断し、そこから

血液検査や心電図をオーダーする。その結果が、怪しいものであれば

専門医をコールする。


そこまでで十分なはずです。それ以上に何が必要なのでしょうか。

実際、他科の先生はその程度しかやっていません。


まぁ、心カテが毎日のようにあるわけでもないですし、午後6時前後には

家に帰れるので、それほど不満があるわけではないのですが。



それにしても、このローテと言う制度はお粗末ですね。

指導する側が、何を指導しなければいけないのか、ということが

周知徹底されていないのですから、目も当てられません。