「ただの不良じゃありませんよ あいつらは１日1000本、素振りをする不良なんです あいつらのスタートは、後悔と反省からでした だからこそ、夢への思いは誰よりも強い だからこそ、誰よりも努力をしているんです それが今のニコガク野球部です」
「フンッ お前ら、サインぐらい書けねえと 甲子園で恥かくぞ」
「もう言った気になってる…」
「54円…」
「甲子園か」
「野球出来なくしてやるって、こういうことか」
「御子柴 そろそろ、抽選やってんじゃねえかな？ 緊張してんだろうな あいつ」
「諦めずにやってれば、甲子園目指す資格あるんだよね？ 俺達にも」
「俺達の甲子園を汚さないでくれよ」
「いくら優等生ぶっても、乱闘やった過去は消せないんスよ
俺達と派手にやりましょうよ、無理しないで」
「出てってくれよ！ 安仁屋の言った通り 俺達はもう昔の野球部じゃないんだよ 見て分かるだろ 変わったんだよ 俺達は 頼むから出てってくれよ！」
－おとなしい御子柴が怒った
「ちょっと違うな 夢に燃えてるヤツの目は、もっとキラキラ輝いてるもんだ まだ燃え方が、足りないんじゃないのか？」
「今までは問題児っていうと、野球部ばかりが目立ってたけど 本当はもっといるのよね、夢が必要な子達は」
「先生… 俺達、野球やってていいのかな？ 甲子園目指す資格あんのかな？」
「だったら何で、こんなことになんだよ！ みんな、一生懸命頑張ってるよ 本気で甲子園目指してるよ なのに… 永久追放にしろとか 甲子園汚すなとか わざとケンカふっかけられたり 誰も俺達のことを、まともに見てくれない」
「どんなに努力したって いつも俺達には、あの事件が付き纏ってるんだよ これが俺達を見る周りの目だよ」
「ねえ、先生 いつになったら俺達、あの事件から解放されんの？ いつになったら自由になれんの？」
「ただ、みんなで野球やれるだけでよかったんだ 欲張り過ぎたんだよ、俺達」
「昔のお前達なら、そうだったかもしれない ただ、今は違うだろ 今のお前達は、それで笑って卒業できるのか？ 今のお前は、それで笑って卒業できるのか？ 精一杯やらずに諦められるのか？」
「それでも諦めないヤツが、最後は勝つんだ お前には認め合った仲間がいる 努力してきた日々がある 御子柴、これは試練なんだ 試練は、それを乗り越えられるヤツにしか訪れない もがいて、苦しんで悩んで それでも這い上がろうとしていたお前達だったから 俺は応援したいと思ったんだ 俺には お前達の目がキラキラ輝いて見えるよ お前達のその目を見れば、絶対に周りも分かってくれる
９回の裏、ツーアウト満塁 一発逆転のチャンスだろ」
－川藤先生っ
「俺達は大丈夫だ」
「おっ… おっちょこちょこちょいだな、おまえ」
「上坂の野郎か？」
「デッドボールくらったと思えばいいんだよ！」
「試合に出たいんだよ、俺 何て言うかさ 高校入って、今が一番楽しいんだよね みんなと野球やってる時がさ…
行けるとこまで行ってみたいんだよ、俺だって」
－今岡、いい
「頼むからケガだけはしないでくれ
どうしても…
どうしてもやり合いたい時は…」
「うちのヤツらに手ぇ出すんじゃねえ」
「うちのショート殴った罰だ」
「うちのキャッチャー、ケガさせる訳にいけねえんだよ」
「糠に釘、暖簾に腕押し、川藤の頭に警棒」
「分かったぞ お前の目がなぜ輝いていないのか 勇気が足りないんだ
自分の力だけで夢を切り開く勇気がないんだ、お前には」
「お前が、諦めた夢 俺に応援させてくれ だから凶器は捨てろ 夢に凶器はいらない そんな物に頼っていたら、お前の本当の値打ちが下がるだけだぞ！」
「何も頼らず、自分で切り開くのも勇気 勇気を持て！ 俺が応援してやる 諦めるな 上坂」
「言っただろ 一人も欠けちゃダメだって よかった みんな無事で」
「お前は俺達が落ち込んでると思ってんじゃねえだろうな」
「あんなふうに思われてんのは百も承知だっつーの」
「野球で戦えるだけで十分だ」
～～ 主題歌 キセキ「よーし！ とうとう、この時が来た
ここから甲子園までノンストップで行くぞ！ ニコガク旋風を巻き起こせーっ」
「ゴー ニコガク ゴー！」
御子柴の部室のシーン、泣けて泣けて
さあ、甲子園までノンストップだー
