虎子と鷹子帳


 

お父さんの初盆で九州の実家に帰っていました。
初・富士山静岡空港利用にて・・・飛行機

なんつっても早い早い!(←当たり前やけど・・・)

今までtotal6時間の長旅だったのが、3時間くらいで行けてまいます。(飛行時間は1時間10分)

介護に毎月帰ってた頃開港してたらもっと楽だったろうな。

まぁだけど高所恐怖症なので1時間10分終始必死のパッチ顔ですアンパンマン

 

 

私はお父さんの事は初盆が気持ち的に一区切りのような気がしていて、ずっと前からすごく楽しみでもありました。

 

私がまだ幼稚園くらいの頃お父さん方のおじいちゃんが死んで、初盆にみんなで迎え火を焚いた時、家までの細い一本道をまーーーっすぐこちらに向かって飛んでくるトンボを見ました。

カナブンだったような気もするんだけどとにかく虫が1匹だけ、しかもまーーーーっすぐ。

結構長くて細い道なのですごくビックリして

「お父さん!虫が!!」

って言うと、お父さんが

「あれはじいちゃんたい。じいちゃんが虫の体を借りて帰って来たったい」

って言いました。

うちの父は厳格で私にとってはとにかく厳しい人だったので、意外だけどでもお父さんが言うから信憑性があってすごく心に残っています。

 

お父さんの迎え火に間に合うように帰りたい、って事で、虎フレブルフレブルを旦那さんに託して13日から帰って来ました。

お父さんは何になって帰って来るんやろ・・・わくわく。アンパンマン(←※36歳)

結局、これだ!って思う出来事はなかったんだけど、迎え火を焚いている時トンボが1匹うちの家の上をくるくる2回転して飛んで行きました。

あれだったんかなぁ?

 

 

立派な祭壇を作ってもらって、お花もいっぱい飾ってもらって、すごく賑やかでいい初盆でした。

お父さんの為に組(近所)の人達に盆踊りを踊ってもらったり、立派な船にいっぱいお土産を乗せて川に流したり、知らない風習もたくさんありました。

たくさんの人に参ってもらって、お父さんは闘病していた事も在宅介護していた事も誰にも知らせなかったので、人づてに聞いて昔の同僚の方が来てくれて泣いてくれて、私の知らないお父さんの姿の話をいっぱい聞きました。

お父さんほんまにいい人だったんだなー・・・。

私には鬼のように怖い人だったけどアンパンマン

よっぽど私がワルかったんやねぇ。

 

私の友達も来てくれて、久しぶりに夜中まで話しました。

お父さんが聞いてたらひっくり返りそうな恋バナをお父さんの遺影の前でしてから・・・アンパンマン

帰りがけふと気付いた友達がお父さんの写真に「お聞き苦しいお話しばかりスミマセンでした」って謝ってました。 


 

お父さんがこうなって、

「りぃこちゃん(←私)のお父さんだからすごくステキな人だったんだろうねぇ、りぃこちゃん見てたらわかる」

ってすごくよく言ってもらいました。

今の私を形成したのは両親だけじゃなくてこれまで出会って関わった方々の影響もあるんだけど、そんな風に言ってもらえるなんて、お父さん喜ぶだろうなぁ・・・親が死んでも親孝行って出来るんだなぁ・・・って思いました。

お母さんに報告すると、「ほんとにぃ?信じられんねぇ、何でやろ」って言っていましたアンパンマンあは!

まぁ君の気持ちもわかる。私にはさんざん苦労したもんねぇ・・・。

でも取り繕ってない自然な私を見て言ってくれる人ばかりだから素直に喜んでいいんやと思うよ?

やっと、

私もお父さんと同じ世界に行った時、胸張って会えるようにお父さんに喜んでもらえるような、自分にも恥ずかしくないように生きていこう・・・

って思えるようになりました。

ほんとはね、生きるほうに全くエネルギーを向けられなかったんです。

修行だ修行だと自分を奮い立たせつつも、苦しくて苦しくて早く楽になりたかった。

これからだって何度も何度も乗り越えるのが困難な事があるだろうけど、今度お父さんに会う時は笑って会えるように、よう頑張ったなって褒めてもらえるように頑張るわ。

 

 

うちの実家は浄土真宗なんですが、

四十九日法要でお坊さんが言ってたんだけど、

浄土真宗では人が亡くなったら亡くなったその日からもう仏様なんだって。

他の宗教や言い伝えなどでは四十九日この世で迷うとか極楽に行けるかまだ修行があるとか言われるんだけど、浄土真宗では亡くなったその日からもうすぐに仏様なんだって。

分け隔てなく誰でもが。

だから何も苦しい事はないんですよ、って。

お経にもそう書いてある。

病気が病気だっただけにいきなり残された家族は苦しくて苦しくて自分を責めてツラかったけど、この言葉でものすごく楽になりました。

で、「あぁ、これが”宗教に救われる”って事なんだなぁ・・・」としみじみ思いました。

私は特に何かを信仰している訳でもなく、ただ単にお寺好きなだけなんですが、初めてお寺さんの言葉でこんな感覚になりました。

このお坊さん、ずっと来ていただいてた年寄りのお坊さんの息子で若い頃から知ってるから何かお経もありがたみがなくてチャラチャラしてると思ってたけど、いい事言うわぁ~・・・アンパンマン

お礼のお手紙を書こう。

 

たくさんの人によくしてもらったなぁ。

ほんまにありがたい初盆でした。