北里柴三郎博士、エミール・ベーリング博士の両氏が血清療法を発表した12月4日は、
血清療法の日として記念日に制定されています。
血清療法とは、菌体を少量ずつ動物に注射しながら血清中に抗体を生み出し、
その抗体のある血清を患者に注射することで、体内に入った毒素を中和し無力化する治療法で
近年では、インフルエンザ等の予防接種などに広く使用されています。
さて、国内ではコロナの感染状況がかなり改善されてきましたが
内容から見て、コロナが流行する前からワクチンの意義について語られていた以下の
ようなサイトを見つけましたので、一部を除きほぼ内容をそのままご紹介しますね。
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(出典:「NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会」のサイト)
ワクチンにはどんな役割があるのでしょうか?
ワクチンを接種する大切な目的として、次の3つをあげることができます。
1.自分がかからないために
2.もしかかっても症状が軽くてすむために
3.まわりの人にうつさないために
1.と2.はワクチン接種を受ける本人のための目的です。ワクチンが「個人防衛」と呼ばれる理由です。
3.は自分のまわりの大切な人たちを守るという目的です。
自分の子どもがワクチンを受けずにVPDにかかってしまい、弟や妹、おなかの赤ちゃん、
お友だちなどにうつしてしまったら大変です。
ワクチンの「社会防衛」と呼ばれる一面ですが、「社会」といっても、
自分のまわりの大切な人たちを守るということですね。
(VPDとは、Vaccine Preventable Diseasesの略です。
●Vaccine("ヴァクシーン")=ワクチン
●Preventable(“プリヴェンタブル")=防げる
●Diseases("ディジージズ")=病気
つまり、VPDとは「ワクチンで防げる病気」のこと。)
ワクチンを接種できる人たちが、きちんとワクチンを受けることにより、地域社会でVPDの流行を防ぐことができます。VPDが流行しなければ、
免疫力の弱い人たち——ワクチンを受ける年齢になっていない赤ちゃん、
おなかに赤ちゃんのいる妊婦さん、病気のためにワクチンを受けたくても受けられない人、
体力の低下した高齢者、ワクチンは受けたけれど実際には免疫が充分についていない人——
なども、VPDから守られます。
また、生まれたらすぐにすべてのワクチンを受けられるわけではありません。多くの人が、受けられる年齢までその病気にかからないで済むのは、
多くの“先輩”達が受けていて、大流行を抑えてくれたからです。
最近では、赤ちゃんや小さな子ども同伴のレジャー、ショッピング、外食などが日常的になりましたね。また働く女性が増えて、保育園などで集団生活を送る子どもも
増えています。このように子どもが人の多く集まる場所に長時間いることが多くなると、
それだけ感染症にかかる機会が増加します。
子どもだけではありません。2007年に全国の大学で起こった麻しん(はしか)の集団発生のように、若者のVPD流行もありますね。どうしてこのような流行が起こるのでしょうか。
ある程度までワクチン接種がすすむと、VPDの流行が抑えられてきます。
すると、患者との接触の機会が少なくなり、結果的にワクチンでいったん獲得した免疫が
弱まりやすくなるのです。また、ワクチンを接種していなくてもかからないまま成人になる
人も増えてきます。このようなことから、成人でもVPDの流行が起こると考えられています。
乳幼児はもちろん成人も、みんなが適切にワクチンを接種して、必要な免疫をつけておくことが、とても大切なのです。
薬剤耐性菌のために治療が困難になるケースが増えています。
今、抗生物質乱用などによって、抗菌薬が効かない菌(耐性菌)の増加が問題になっています。特に、子どもの細菌性髄膜炎を引き起こすヒブや肺炎球菌では、耐性菌は深刻な問題です。
抗菌薬の効果が不充分だと、治療をしても、死亡したり後遺症を残したりするからです。
残念ながら日本では、これらの重い感染症を予防するためのワクチンの導入が、
世界的に見ても大変遅れています。
ワクチンは、感染症そのものを防ぐだけではありません。抗菌薬の適正な使用を図り、耐性菌の増加を防ぐためにも、とても重要な意味を持っているのです。
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国内では、これだけ急激に感染の勢いが衰えてきたということは、
やはりワクチンの効果があったと理解しても間違いではないでしょう。
もちろん、ワクチンが普及するまでの道のりは平坦ではなく、
「ろくに治験が行われもせず市場に流れてきたワクチンは大丈夫なのか?」
と皆の疑心暗鬼を招きました。
ワクチンが理由かどうかは定かではありませんが、実際に接種前まで元気だった方が
接種後に体調を崩す、または悪ければ死亡してしまう例までありました。
これをマスコミが大きく取り上げたことも相まって、ワクチン陰謀説まで飛び出しました。
私も人と関わるお仕事をしている限り、感染しても、させても困ります。
なので接種を受け、まぁ一般的な副反応は体験しましたが、幸いなことに大事には
至りませんでした。
こういうことから見えてくるのは、ワクチンのタイプはある程度決められているけれど、
人のタイプは人の数だけあるということであって、全てがきちんと当てはまるわけではない、
ワクチンを受けた人の体調に差異が生じるのも、そういうことなのだと思います。
つまり、ワクチンを受けるも受けないも、かかりつけのお医者さんがいれば相談の上で、
あとは自己判断でしかないと思います。
会社からや、周りの人からどうこう言われてするものではありません。
その人の体調や命を他人が左右するものではないからです。
「あの人は接種していないせいで感染症にかかったんだ」とか
「あの人は接種していたにもかかわらず感染症にかかってしまった」などという話は
全く意味を為していません。
感染症の流行した際には、万全な体調管理と、人に感染させない行動が必須となるのです。
自分がどれほど感染しない自信があろうとそれは関係なく、最低限のルールを守ることが、
そうして絶対数を減少させていくことが、何よりも大切。
今回のコロナの流行、そして収束の過程で、全国民が痛いほどわかったことです。
とはいえ、まだ第6波なるものが心配されています。
新しい株が世界で猛威をふるい始めています。
決して気を緩めることなく、少なくとも新規感染者が全都道府県でゼロを迎えるまでは
一人一人が自分を、そして周りの人を守るために、ルールを徹底していきましょう。
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