ようこそ、毒魔女図書館へ。
ごくたまに、インスタに写真を上げてるのだが、
面白いダイレクトメールがきた。
素敵ですね
これは、日本のどこの景色ですか?
誰だろう、と思い、
送り主のインスタ情報を見ると、
やたらセレブ感のある40代前後の男子。
ぱっと見、キアヌリーブス的な。
シンガポール在住、起業家のようで、
ホテルでのディナーやら、パーティーやら、
シンガポールの素敵な夜景やら、
ワンコと戯れていたり、
ムキムキボディでジムで汗を流していたり。
書いてる文章も、独特。
面白そうなので、返信してみる。
毒 「日本の鹿児島である」
シンガポール 「私は日本に8回行きました」
毒 「ワタクシもシンガポールに行った」
シンガポール 「あなたを案内します。
浜海湾、サンタクルーズ、
武吉知馬。烏節路に招待して、
美味しい食べ物で、あなたを肥えさせます」
そりゃ、ありがたい
毒 「まー、楽しみ!」
シンガポール 「私たちは気が合います。
私はケビン、あなたはなんと呼べばいいですか?」
毒 「毒ちゃんです」
めっちゃ、盛り上がる
で、
一体、どこに落としてくれるんだろう。
いやいや、
実は、運命の出会いなのかもしれぬ。ふふふ。
ケビン 「私は日本の文化も知りたいし、
勉強したい。
私たちの交流をもっと深めましょう」
そのためには、
ラインの交換をしなければいけません。
嫌です
チッ、面倒くせーな、
と、そのまま放置していたら、
数日後、またケビンからメッセージが届いた。
朝ご飯、何食べました?
あなたにとって、
素敵な一日になりますように、ハニー
毒 「朝ご飯は、納豆だよ」
ケビン 「私もあなたも、インスタグラムを見ません。
ラインを交換して、より深い交流をしましょう」
いよいよ、日本語もおかしくなってきたし、
ワタクシの朝食メニューには興味ないらしい。
だったら、聞くなよ
ラインはしない
と言うと、そのままピタリと音信が止まった。
恐らく、
素敵セレブのフリをした中華系なのだろうが、
一体、どこに誘導したいのかと検索してみると、
似たようなのが出る、出る。
これが、いわゆる、
ロマンス詐欺
の、入口らしい。
甘い言葉で、情熱的にアプローチしてきて、
ライン交換して、恋人同士になる。
2人の将来の資金のためと言って、
仮想通貨の偽サイトに登録させるそうな。
偽サイトだから、
入金するやいなや、お金を引き出すことが出来なくなる仕組みらしい。
しかし、
嘘でも、甘い言葉はやはり甘いのだ。
日本人と違い、
積極的にラブラブビームを放射する異国の民は新鮮だ。
ラインはしない、
と送った翌日、ケビンのインスタは削除された。
真っ白
次の一手を考えているのやも。
いやーん、ワタクシにも送ってー